メディア

SK hynixの四半期業績、売上高と営業利益が過去最高を更新福田昭のストレージ通信(282)(2/2 ページ)

» 2025年07月30日 11時30分 公開
[福田昭EE Times Japan]
前のページへ 1|2       

DRAMはグラフィックス向け、NANDフラッシュはUSBメモリ向けの比率が上昇

 SK hynixの主力製品はDRAMとNANDフラッシュメモリである。2025年度第2四半期(2025年4月〜6月期)の売上高に占めるDRAMの割合は前期比3ポイント減の77%、NANDフラッシュメモリの割合は同3ポイント増の21%となった。金額そのものは両者とも前期比で増加した。

 DRAMの平均販売価格は前期比で2〜3%前後(low single digit)上昇し、ビット換算出荷量は前期比で25%前後(mid-20%)伸ばした。NANDフラッシュメモリの平均販売価格は前期比で7〜8%前後(high single digit)下降し、ビット換算出荷量は前期比で70%を超える大きな伸びとなった。

DRAMとNANDフラッシュメモリの売上高推移と用途別比率の推移 DRAMとNANDフラッシュメモリの売上高推移と用途別比率の推移[クリックで拡大] 出所:SK hynix(2025年7月23日に公表された連結決算概要のプレスリリースから)

 製品別のハイライトはHBM、DRAM、NANDフラッシュメモリに分けて説明した。HBM(超高速DRAMモジュール)は通年売上高を前年の2倍に拡大する計画を維持する。また2025年3月には「HBM4」のサンプル出荷を始めた。

 DRAMでは、最新世代の販売を需要に合わせて伸ばしている。ピン当たりのデータ転送速度が8000Mbit/秒を超えるDDR5のサーバ向けモジュール、スマートフォンのフラグシップモデル向けLPDDR5X品、中国市場向けLPDDR4X品などだ。また2025年内には、サーバ向けLPDDRモジュールと24GbitのGDDR7品の供給を始める。

 NANDフラッシュメモリでは、QLCベースのエンタープライズ向けSSD(eSSD)で記憶容量が120Tバイトを超える製品の販売を第2四半期に始めた。321層の超高層NANDフラッシュメモリをベースとするコンシューマー向けSSD(cSSD)とeSSDの出荷は、2025年内を予定する。

(次回に続く)

⇒「福田昭のストレージ通信」連載バックナンバー一覧

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

公式SNS

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from AspenCore LLC.