TDKがやり投げを3Dデータ化 21gのセンサーで:「欲しい情報が全て載っている」(2/2 ページ)
データの可視化は、投てき後にデバイスを取り外し、PCに接続してローデータを取り出し、解析してビジュアライズデータにするという手順で行う。こうしたソフトウェアの開発もnomenaが担った。データ取り出しを無線接続で行うと消費電力が大きくなり小型化の妨げになるので、現時点では有線接続を用いているという。
センサーから得たローデータ[クリックで拡大] 出所:TDK
ローデータから作成したビジュアライズデータ[クリックで拡大] 出所:TDK
発表会では、アタッチメントセンサーを用いた投てき練習も実演。新井選手のほか、慶應義塾大学体育会競走部コーチの中島翔平氏、茨城県立水戸工業高等学校の大塚元稀選手、東京都立雪谷高等学校のM中賢悟選手が参加した。
ローデータをもとにした投てきの分析を聞く選手ら[クリックで拡大]
大塚選手は「いつもは映像でしか自分の投てきを確認できないが、回転速度や距離も簡単に分かった」と述べ、M中選手は「筋力がつくとやりを変えなければならないときがあるので、自分に合ったやりを選ぶための指標になる。こうしたデータは記録を伸ばすきっかけになりそうだ」と語った。
アタッチメントセンサーの今後の活用について、TDKの小池氏は「競技のテレビ放送などでスタッツ(選手の成績データ)として使ったり、拡張現実(AR)デバイスと組み合わせて観客に伝えたりできる可能性がある。世界陸連と今後協議していきたい」とした。
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