テクセンドフォトマスクは2025年10月、シンガポール東部の主要工業地帯への新工場設立を発表し、起工式を行った。これによって、東南アジアおよびインドの急成長する市場への供給体制を強化し、グローバル展開の加速を目指す。同工場はシンガポールで初めてのフォトマスク工場になるという。
テクセンドフォトマスクは2025年10月31日、シンガポール東部の主要工業地帯「30 Tampines Industrial Avenue 3」への新工場設立を発表し、起工式を行った。これによって、東南アジアおよびインドの急成長する市場への供給体制を強化し、グローバル展開の加速を目指す。
AIや5G、自動運転などの先端技術が世界的に進展する中、シンガポールでは政府の積極的な支援のもとで半導体産業の集積や生産能力拡大が進んでいる。それによってフォトマスクの需要も大幅な増加が見込まれることから、テクセンドフォトマスクは、主要顧客との地理的利便性や将来的なインド市場への供給強化も見据え、新工場設立を決定した。
建設予定地である30 Tampines Industrial Avenue 3は、テクセンドフォトマスクの主要顧客の製造拠点に隣接しているほか、材料メーカーの拠点にも近く、原材料の調達から顧客への供給までを最適化できるという。チャンギ国際空港からのアクセスも良好で、輸出入業務や技術者の移動の利便性も高い。
新工場の敷地面積は1万5200m2、延床面積は8849.53m2だ。同工場にはAIによる自動生産管理システムと自動製造ラインを導入する。テクセンドフォトマスクは「生産性の飛躍的な向上、コスト削減、歩留まりの改善を実現し、業界の新たなスタンダードを築いていく」としている。
なお、現在シンガポールにはフォトマスク製造拠点がなく、同工場が国内で初めてのフォトマスク工場となるという。
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