解像度1μm以下の直接描画露光装置を開発、SCREEN:先端半導体パッケージに対応
SCREENセミコンダクターソリューションズは、先端半導体パッケージの製造工程に向け、解像度が1μm以下の直接描画露光装置「DW-3100」を開発、販売を始めた。
SCREENセミコンダクターソリューションズは2025年12月、先端半導体パッケージの製造工程に向け、解像度が1μm以下の直接描画露光装置「DW-3100」を開発し、販売を始めたと発表した。
種類が異なる複数個のチップレットを基板上に集積し、1つのパッケージにまとめ機能させる手法として「ヘテロジニアスインテグレーション(HI)」技術が注目されている。ここではインタポーザと呼ばれる基板に微細な再配線などを行う。こうしたパターン形成の工程では、さらなる微細化や大型基板への対応などが求められている。
DW-3100は、従来機と同様に独自のGLV(Grating Light Valve)技術によって、高い精度で生産性に優れたマスクレス露光が可能だ。しかも光学系を刷新したことで、1μm以下という解像度を実現した。さらに、独自の画像処理による補正技術を搭載し、ウエハーの反りやゆがみ、チップの位置ずれなどを認識できる。これらのデータを活用して、ウエハーやチップごとに最適な露光を行うことが可能となった。
また、各チップへユニークIDをパターニングできる。この機能を用いれば、高い信頼性が要求される医療機器分野で製造履歴の管理なども容易に行える。新製品は、ウエハーに加え、角型パネルにも対応できるという。
DW-3100の外観[クリックで拡大] 出所:SCREENセミコンダクターソリューションズ
GAA構造トランジスタの試作が国内で可能に、産総研が試験ライン構築
産業技術総合研究所(産総研)先端半導体研究センターは、国内半導体製造装置メーカー3社と共同研究した成果に基づき、GAA構造のトランジスタを、300mmシリコンウエハー上に試作し、技術の検証などを行うことができる国内唯一の「共用パイロットライン」を構築した。
SCREENがニコンのウエハー接合技術を譲受 先端パッケージ領域の成長図る
SCREENホールディングスは2025年10月31日、ニコンのウエハー接合技術に関する研究開発事業を、同年9月30日付で譲受したことを発表した。半導体先端パッケージ事業の成長を図るためのもので、本譲受によって接合技術の向上、分野におけるプレゼンスを確立するとしている。
ソニーのCIS技術が生きる! 細胞の活動を「圧倒的な高解像度」で可視化する新技術
ソニーセミコンダクタソリューションズとSCREENホールディングス、VitroVoの3社は2025年6月3日、電極数約23万7000個の高密度「CMOS-MEA(Microelectrode Array)」を用いたMEAシステムを共同開発し、試験提供を開始したと発表した。
1.4nm世代に対応、回路線幅10nmのNIL用テンプレートをDNPが開発
大日本印刷(DNP)は、回路線幅が10nmのナノインプリントリソグラフィ−(NIL)用テンプレートを開発した。NAND型フラッシュメモリに加え、1.4nm世代相当の先端ロジック半導体にも対応できる。2027年にも量産を始める予定だ。
原子1個分以下の精度で計測、リガクの膜厚計測装置
リガクは、次世代メモリやAIチップなどの先端半導体製造ラインにおいて、ウエハーの膜厚や組成を高い精度で計測できるインラインX線膜厚/密度モニター「XTRAIA MF-3400」を開発、販売を始めた。同社にとって第4世代となる新製品は、従来機に比べ測定能力が最大2倍となった。
300mmウエハー上でCD1.6μmの3層RDL形成に成功、太陽HD
太陽ホールディングス(太陽HD)は、imecとの共同研究で、次世代半導体パッケージング用材料「FPIMシリーズ」を用い、直径12インチ(300mm)のウエハー上でCD(クリティカルディメンション)1.6μmの3層RDL(再配線層)を形成することに成功した。この成果を「14th IEEE CPMT Symposium Japan(ICSJ2025)」で発表した。
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