キヤノンは、ナノインプリントリソグラフィ(NIL)技術を応用し、ウエハーを平たん化する「IAP(Inkjet-based Adaptive Planarization)」技術を開発した。2027年中にも製品化する予定だ。300mmウエハー全面を一括押印すれば、製造工程で生じる表面の凹凸を5nm以下に抑えられる。
キヤノンは2026年1月、ナノインプリントリソグラフィ(NIL)技術を応用し、ウエハーを平たん化する「IAP(Inkjet-based Adaptive Planarization)」技術を開発したと発表した。2027年中にも製品化する予定だ。300mmウエハー全面を一括押印すれば、製造工程で生じる表面の凹凸を5nm以下に抑えられるという。
半導体デバイスの製造工程では、成膜や配線の工程を繰り返すことで、ウエハー表面にわずかな凹凸が生じる。これがCD誤差やパターンエッジの位置ずれにつながり、歩留まりや生産性に大きく影響する。こうした状況を回避するため、ウエハーを平たん化する作業が必要となる。
ウエハーの平たん化手法として現在は、スピンコート技術やCMP技術が用いられている。ただ、これらの手法は工程が複雑となり、製造コストが増大するという課題もあった。キヤノンはこれまで、インクジェット方式でレジストを塗布したウエハーに、回路パターンが刻まれたマスクを押し当てて回路を転写するNIL技術を開発。2023年10月からナノインプリント半導体製造装置「FPA-1200NZ2C」として発売している。
今回開発したIAP技術は、ウエハーの平たん化にNIL技術を応用した。具体的には、ウエハー表面に生じた凹凸の分布に合わせ、インクジェット方式によって平たん化材料(樹脂)を適切に配置、その上から平たんなガラス板を押し当てる方法だ。これにより、300mmウエハー全面を一括して、高い精度で平たん化することに成功した。
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