この市況の中、TEDが注目している組み込みエッジAI向けCPUメーカーとして、Intel、NXP Semiconductors(以下、NXP)、Qualcommの3社を挙げ、各社の最新動向や戦略について説明した。
IntelのエッジAI戦略は、マニュファクチャリングやリテール、ロボティクス、スマートシティー、メディカルといった分野に注力して行われる。プロセッサのポートフォリオもサーバ向けの「Xeon」から組み込み向けの「Atom」まで幅広く展開。2026年には、初のIntel 18Aプロセス採用プロセッサ「Core Ultra シリーズ3」を展開予定だ。
こうしたプロセッサ製品群を最大限活用するべく、AI学習モデルをIntelプラットフォームに最適化するための無償ソフトウェア開発キット(SDK)「OpenVino」も提供する。加えて2025年には、エッジAI向けのオープンソースプラットフォーム「Open Edge Platform」の提供も開始した。
このように注力分野に対し、幅広いプロセッサのポートフォリオと、各分野に特化したソフトウェアをエコシステムとして展開し、顧客のエッジAIソリューションの早期市場投入を支援することが、IntelのエッジAI戦略だという。
NXPは車載、産業分野を中心に、低価格マイコンから高性能プロセッサまで、幅広いポートフォリオを展開する。自動車に求められる機能安全や、産業機器に求められるセキュリティ性、省電力性などが特長だという。
MLソフトウェア開発環境の「eIQ」も提供し、エッジAIアプリケーションの開発を総合的にサポート。そして2025年に、エッジAI向けNPUを手掛ける米新興企業のKinaraを買収したことで、より幅広いエッジAIソリューションを提供できるようになったとした。
Qualcommは、5Gをはじめとするコネクティビティ技術や自社カスタマイズのArm CPUコアによる高パフォーマンス、低消費電力などを強みとしていて、特にスマートフォンやタブレットの市場で、「Snapdragon」プロセッサが強い存在感を発揮している。
2025年に、Snapdragonの技術資産を生かした産業/組み込みIoT向け新ブランド「Dragonwing」を発表した。同年にマイコンボード「Arduino」などを手掛けるArduinoを買収し、IoT市場では新参ながら、Qualcommチップソリューションの紹介や開発者の取り込みなど、新しい取り組みを行っているとした。
これらを踏まえ、2026年度の動きとして「Intelは18Aプロセスの動向に注目したい。NXPは買収したKinara製品の展開が注目ポイントだ。QualcommはIoT市場への新規参入ということで、ローエンドの裾野の拡大や、エコシステムの構築といった新しい取り組みに注目したい」(TED担当者)と語った。
NPU搭載の超低消費電力SoC、Ambiqが開発 エッジAI向け
数時間で実装できるエッジAI 推論性能は「Jetson」に比べて10倍
サーバ/PCでシェア拡大のAMD 今後は「フィジカルAIで業界をリード」
25年の世界半導体市場は22.5%増、データセンターとエッジAIがけん引
エッジAIにこそ先進パッケージング技術が必要Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング