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AR3以上のマイクロビアを導電化、AIサーバ基板向け自発的に広がる濡れインクを開発

エレファンテックは、銅ナノ粒子インクとインクジェット印刷装置を用いて、高アスペクト比のマイクロビアを導電化する手法「DeepVia HDI」を開発した。アスペクト比(AR)が3.0以上というBVH(ブラインドビアホール)の試作に成功していて、次世代のAIサーバ用基板などを製造する企業に提案していく。

» 2026年05月07日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

高アスペクトビアでも、全面を銅ナノ粒子で覆うことが可能に

 エレファンテックは2026年4月、銅ナノ粒子インクとインクジェット印刷装置を用いて、高アスペクト比のマイクロビアを導電化する手法「DeepVia HDI」を開発したと発表した。アスペクト比(AR)が3.0以上というBVH(ブラインドビアホール)の試作に成功し、次世代のAIサーバ用基板などを製造する企業に提案していく。

 開発したDeepVia HDIは、従来手法とは異なる方法でシード層を形成する。その方法とはインクジェット印刷装置を用いて、高ARビアの導電化用に開発された銅ナノ粒子インクをブラインドビアに印刷する。その後インクは、ビア内で自発的に濡れ広がりビア内壁を銅ナノ粒子で覆い尽くす。これを還元液に浸すことで銅ナノ粒子同士が結合し、銅膜が形成されるという。

 従来の化学銅めっきでは、銅と還元剤を同時に供給していた。これだと常に銅と還元剤が消費され、一定以上の深さには到達できなかった。これに対し開発した手法は、銅と還元剤を供給する工程を完全に分離することで、これまでの課題を解決した。

 しかもDeepVia HDIは、インク塗布に関しアスペクト比の制約がないという。インク塗布以外の工程で制限される可能性はあるが、インク自体は高さ6mmといった深いビアにも塗工が可能である。

 エレファンテックはこれまで、「銅ナノ粒子インクによるHDIマイクロビア形成プロセス」などを開発してきた。そして今回、高アスペクトビア用の自発濡れインクを開発したことで、極めてアスペクト比が高いビアにおいても、全面を銅ナノ粒子で覆うことが可能となった。

DeepVia HDIによるマイクロビア導電化の例(AR2.0、絶縁層厚200μm、ビア径100μm)[クリックで拡大] 出所:エレファンテック

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