エレファンテックは、無加圧でも十分な接合強度を実現できるパワー半導体向け接合材「SAphire D02」を開発した。半導体チップと基板を接続するダイアタッチ材や基板と放熱プレートを接続するTIM(Thermal Interface Material)として用いることができる。
エレファンテックは2026年5月、無加圧でも十分な接合強度を実現できるパワー半導体向け接合材「SAphire D02」を開発したと発表した。半導体チップと基板を接続するダイアタッチ材や基板と放熱プレートを接続するTIM(Thermal Interface Material)として用いることができる。
パワー半導体チップと放熱基板の接合にはこれまで、はんだを用いてきた。ところが、半導体チップの発熱量が大きくなったりして、はんだ接合だと「再溶融」や「放熱不足」といった課題がでてきた。こうした中で、高温度領域でも再溶解がなく強固な接合を維持でき、熱伝導率も高い焼結接合材料が注目されている。
そこでエレファンテックは、ダイアタッチ向け低温焼結型銅ナノペースト「SAphire D01」を2026年3月に発表した。独自の原理を用いることで、銅ナノ粒子の添加量が少なくても低温焼結を可能とする材料である。ただ、十分な接合強度を実現するため、SAphire D01は加圧接合を前提としていた。
新たに開発したSAphire D02は、SAphire D01の特長を生かしながら無加圧条件でも十分な強度を実現できる材料だ。実験では、SAphire D01とSAphire D02を用いて、銅(Cu)基板に対し「Cuを接合」した場合と、「Ti/Au(チタン/金)処理を行ったシリコン(Si)チップを接合」した場合について、ギ酸雰囲気下で無加圧接合を行い、温度ごとの接合強度を調べた。焼結時間は60分だ。
この結果、Siチップ(Ti/Au処理)とCuとの接合において、SAphire D01だと無加圧の場合、250℃で強度はわずか1.6MPaだった。これに対しSAphire D02では29.7MPaと良好な強度が得られた。はんだによる接合と同等強度の約20MPaで比較すると、CuチップとCu基板の接合では200℃、SiチップとCu基板では250℃無加圧焼結で達成できることを確認した。また、窒素雰囲気での無加圧焼結でも、280℃まで温度を上げれば、十分な接合力が得られることが分かった。
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