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Lam ResearchがPLP特化拠点 「共に未来を」とRapidus先端パッケージング強化(2/2 ページ)

» 2026年05月22日 09時30分 公開
[永山準EE Times Japan]
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Rapidus「Lamの装置が2.xDパッケージング技術の中核をなす」

 Panel CoEの開所に対し、パートナーであるRapidusのエンジニアリングセンター長、折井靖光氏もビデオメッセージを寄せていた。Rapidusは600mm角のガラスキャリア上に再配線層(RDL)を形成する2.xDパッケージング技術を開発していて、2025年12月には「世界初」(同社)の試作品の実物も公開している。

Rapidusのエンジニアリングセンター長、折井靖光氏 Rapidusのエンジニアリングセンター長、折井靖光氏

 折井氏は今回「半導体業界では、チップレットインターポーザーのサイズが拡大しており、現在では80mm角を超えるものもある。この傾向はチップレットベースのアーキテクチャへの移行だけでなく、高帯域幅、膨大なメモリ容量、そして高密度なチップ間接続を必要とするAIワークロードの急速な拡大によってもけん引されている」と言及。そのうえで「Rapidusは600mm角ガラスキャリア上にRDLを形成する2.xDパッケージング技術を開発しているが、この技術の中核をなすのがLamのパネルレベルソリューション、特に600mmパネルをサポートする銅電解めっき装置『Kallisto』だ。当社とLamとの関係は、単なるサプライヤーという枠を超えた、技術の進歩に向けて緊密に連携する信頼できるパートナーだ。共に未来を形作っていくことを楽しみにしている」などと述べていた。

 当日の開所式典には、TOPPANのエレクトロニクスBU 半導体SBU長である古屋明彦氏も登壇した。同氏はまず「TOPPANにとっても先進パッケージングは最優先事項の1つであり、大型パネル製造に向け積極投資している」と説明した。

TOPPANのエレクトロニクスBU 半導体SBU長である古屋明彦氏 TOPPANのエレクトロニクスBU 半導体SBU長である古屋明彦氏

 同氏は、AIの性能はプロセス微細化だけでなく、チップ同士の接続や統合、パッケージング技術によっても左右されると指摘。特にAIチップではダイサイズの大型化が進んでおり、従来の300mmウエハーによる製造では今後さらに課題が増えるとの見方を示した。その上で、「大型チップフォーマットに対応可能なパネルレベルパッケージングの重要性が高まっている。さらに、コスト効率向上や次世代AIシステム実現にもつながる」と強調した。

 また、Lamについて「パネルレベルパッケージングが業界で大きな話題となる前から、この分野に投資していた」と、その先見性を評価。「Lamは既に将来に必要となるツールや技術を開発していた。さらに、ウエハーレベルプロセスで培った豊富な経験も有しており、この強固な技術基盤はパネルレベル技術でも大きな強みとなる。われわれはLamに絶大な信頼を寄せている」などと語っていた。

 TOPPANは石川工場(石川県能美市)に次世代半導体パッケージの研究開発を行うパイロットラインを導入し、2026年に稼働する計画だが、ここでもLamの装置を活用していく予定だという。

施設内部をメディアに公開

 今回、現地ではメディア向けに施設の一部も公開された。生産棟では、同拠点で製造するPLP向け電解めっき(ECD)装置Kallistoが置かれていた。Kallistoは、反り許容度、共平面性制御、大規模生産における再現性など「大型パネルサイズで生じる新たな課題に対処するために特別に設計された」(同社)製品だ。400mm×400mmから最大650mm×700mmまでの基板に対応。有機およびガラスコア技術において、片面および両面の微細線めっき(10μm未満)を実現するという。

 この装置では、パネルはまず水平状態で搬送され、その後、自動搬送機構によって垂直状態へ変換される。ロボットがFOUPからパネルを取り出し、自動搬送部へ移した後、「チャック(chuck)」と呼ばれるキャリアへ固定する構造だ。チャックに固定されたパネルは、その後ロボットによって各めっきチャンバー間を搬送される。装置は大型で、顧客の要求に合わせカスタマイズするが最大18mほどの長さになることもあるという。担当者は「パネルサイズが非常に大きいため、高さも必要になる」としつつ「垂直方式を採用することで装置全体のフットプリントを圧縮している」などと語っていた。

チャンバーからチャック(chuck)が取り出され移動する様子 出所:Lam Research

 LamはKallistoについて「少量生産やR&D向け」と位置付けている。高スループットのHVM(High Volume Manufacturing)向け装置である「Phoenix」の開発も進めていて、こちらも同拠点で製造する。

 なお、LamのPLP向け装置事業の詳細および、同社Fellis氏にEE Times Japanが実施したインタビューについては、別稿でお届けする。

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