三井金属は「JAPCA Show 2026」(2026年6月10〜12日、東京ビッグサイト)に出展し、東京大学発ベンチャーGaianixxと協業のもと立ち上げ中のLN/LT単結晶薄膜事業などを紹介した。次世代通信向けSAWデバイス用単結晶薄膜、光通信デバイス用単結晶薄膜などの用途を想定し、2026年以降の実用化を目指す。
三井金属は「JAPCA Show 2026」(2026年6月10〜12日、東京ビッグサイト)に出展し、東京大学発ベンチャーGaianixxと協業のもと立ち上げ中の機能性結晶薄膜事業などを紹介した。
Gaianixxは、基板と成膜材料との間に成膜することで、高品質単結晶を形成できる「多能性中間膜」の研究開発などを行う東京大学発のベンチャー企業だ。この中間膜が1層目と格子定数を合わせて単結晶を形成するだけでなく、その上に形成した複数の別材料層との応力で再度任意に変形(動的格子マッチング)することで、多層で高品質な単結晶形成ができるという。
三井金属は2025年4月に、同社のレアメタル溶液材料「iconos」とGaianixxの多能性中間膜およびスピンコート法を組み合わせることで、スピンコート法によるニオブ酸リチウム(LN)およびタンタル酸リチウム(LT)薄膜の単結晶化に成功した。このことから同社とLN/LT単結晶薄膜の事業化に向けた提携を行っていて、2026年3月には取り組み加速のための出資をしている。
三井金属の担当者は「Gaianixxとの協業によって、スピンコート法でのLN/LT単結晶の超薄膜形成を可能にした。スピンコート法で成膜するため、専用装置をそろえずとも8インチや12インチなど大型ウエハーに成膜可能で、初期検証も行いやすい」とする。
用途としては次世代通信向け表面弾性波(SAW)デバイス用単結晶薄膜、光通信デバイス用単結晶薄膜などを想定する。「通信系デバイスにおいて、成膜の薄さは性能向上の要因になる。2026年以降の実用化を目指し訴求を進めている段階で、他の成膜技術ではできない薄さを武器にして、通信分野を皮切りに領域を広げていきたい」(三井金属担当者)
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