シャープは、宅内の家電機器の消費電力を一元的に把握できる電力見える化システムを開発した。コンセントごとに消費電力を測定できるため、より細かな単位で消費電力量を把握できる。
シャープは、太陽光発電システムの発電量や売電電力量に加え、宅内の家電機器の消費電力を一元的に把握できる電力見える化システムを開発した。このシステムは、住友林業が「Smart NAVI(スマートナビ)」という名称で2011年9月5日から販売を開始することが決まっており、今後他の住宅メーカーにも売り込む。
開発した電力見える化システムは、コンセントに取り付けるタップと中継機、専用タブレット端末で構成されている。タップで測定した消費電力の情報は、中継器と無線ルータを介して専用タブレット端末に集約される(図1)。
図1 電力見える化システムの概略図 タップから中継機には無線で情報を送る。採用した無線通信方式は明らかにしていない。中継機と無線ルータはケーブルで接続し、無線ルータと専用タブレット端末はWi-Fiで接続する。同社によれば、現在製品化されている電力の見える化システムは、ブレーカー単位に幾つかの家電機器の合計の消費電力を表示するものだった。これに対して、今回の電力見える化システムは、タップごとに消費電力を測定するため、より細かな単位で消費電力量を把握できる(図2)。
同社は今後さらに、宅内エネルギー管理システム(HEMS:Home Energy Management System)によって太陽光発電システムや蓄電池、家電機器を最適制御したり、クラウドサービスと連携させたりといった開発を進めていく。
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