Qimondaから買収したドレスデンの製造施設に、今回実証した300mm薄型ウエハー製造技術を導入する予定。
Infineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は2011年10月、300mmウエハーを使ったパワー半導体チップの初期生産に成功したと発表した。
「300mmウエハーを使って、パワー半導体チップの生産を実証したのは業界初。薄型ウエハー技術を採用して製造しており、試作した高耐圧MOSFETを評価したところ、200mmウエハーで製造した品種と同一の動作特性であることを確認した」(Infineon TechnologiesのSales Marketing & Distribution部門のSenior Vice Presidentを務めるAnton Mueller氏)という。300mm薄型ウエハー技術で生産する製品の種類や具体的な効果は公表していないが、一般に200mmウエハーから300mmウエハーに大口径化することで量産効果が高まり、チップコストを低減できる。
初期生産は、オーストリアのフィラッハにある同社の前工程拠点の研究開発用設備で実証した。既に、同拠点に300mm薄型ウエハーに対応した量産用パイロット製造ラインを開設する作業を開始している。
同社は、Qimondaから買収したドレスデンの半導体製造施設を、パワー半導体の量産拠点にすることを決めている(関連記事)。このドレスデンの製造施設に、今回実証した300mm薄型ウエハー製造技術を導入する予定である。製造施設の立ち上げのために、2014年までの期間、合計で約2億5000万ユーロ(1ユーロ105.6円換算で、およそ264億円)を投資する。
量産を始める時期は明らかにしていないが、「2012年後半に(生産を開始するための)各種認証を受ける予定で、その後量産に入る見通し」(同氏)と説明した。
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