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「世界に向けた情報発信の基盤が整う」、CeBITとCEATEC JAPANが提携ビジネスニュース 業界動向

毎年3月にドイツのハノーバーで開催される世界最大級のICT(情報通信)国際展示会「CeBIT(セビット)」と、毎年10月に幕張メッセで開催されるITとエレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN」が提携する。2012年11月13日に覚書を締結した。

» 2012年11月16日 17時40分 公開
[薩川格広,EE Times Japan]
覚書を締結、覚書を締結

 世界最大級のICT(情報通信)国際展示会「CeBIT(セビット)」を主催するドイツメッセ(Deutsche Messe)は2012年11月13日、東京都内で記者会見を開催し、2013年3月5〜9日にドイツのハノーバーで開催する「CeBIT 2013」の概要について説明した。

 ドイツメッセはこの会見の冒頭で、ITとエレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN」とCeBITの提携を表明。同社CeBIT担当バイスプレジデントのラインホルト・ウミンガー(Reinhold Umminger)氏と、CEATEC JAPANの運営事務局である日本エレクトロニクスショー協会の理事で事務局長を務める大山高氏がこの提携に関する覚書(MOU:Memorandum of Understanding)に調印した。

覚書を締結 2012年11月13日に調印を交わした。写真中、向かって左が日本エレクトロニクスショー協会の大山高氏、右がドイツメッセのラインホルト・ウミンガー氏。

 大山氏は、「CEATECはさまざまな産業分野との連携を図っており、ICT分野で世界的な見本市であるCeBITと提携することで、世界に向けた情報発信の基盤が整う。ICTとエレクトロニクスは、それぞれ新市場の創出に大きく貢献し、世界の閉塞感を打ち破る役割を担っている産業だ。今回の提携が、2つの展示会とそれぞれの産業の発展につながることを期待したい」と述べた。ウミンガー氏は、「欧州と日本を開催地とするICT分野の展示会としては、私が知る限り初めての提携だ。日本と欧州の企業が互いの地域に進出するための良い第一歩である」と語った。

 ただし提携の具体的な内容や取り組みについては、これから話し合いを始めるとしており、現時点では固まっていない。「まずは(日本と欧州という)お互いの市場について、それぞれ学び合うことから着手したい」(ウミンガー氏)。

メインテーマは「シェアエコノミー」

 ドイツメッセはCeBIT 2013で、世界の70の国と地域から4240社の出展を見込む。参加者は世界の110カ国から31万2000人に達すると予想しており、そのうち5万人がドイツ国外からの参加者になるという。

出典:ドイツメッセ (クリックで画像を拡大)

 会場を取り扱うテーマごとに大きく4つに分けており、具体的には(1)ビジネスITやセキュリティなどを主軸とする「CeBIT pro」、(2)ハイテク領域の研究テーマを集約する「CeBIT lab」、(3)公共機関向けのソリューションを扱う「CeBIT gov」、(4)消費者向けIT/デジタル機器を集める「CeBIT life」で構成する。

出典:ドイツメッセ (クリックで画像を拡大)
出典:ドイツメッセ (クリックで画像を拡大)

 展示会全体のメインテーマには、「シェアエコノミー(共有型経済)」を掲げた。「ソーシャルメディアの活用が進んで、それが実体経済や政治に与える影響が大きくなっている。“所有から共有”へという流れが鮮明になっており、シェアエコノミーは今、ビジネス的な見地からも社会的な観点でも、最もホットなトピックだ」(ウミンガー氏)

出典:ドイツメッセ (クリックで画像を拡大)

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