上昇を続けてきたNAND型フラッシュメモリ価格は2013年7〜9月は下落傾向に転じる。スマホ、タブレット端末などのメーカー各社は、2013年下半期に期待を寄せて二重発注なども行ったが、最終製品の需要は期待ほど伸びない見通しで、その結果、NANDメモリ価格は下落するという。
台湾の市場調査会社Trendforceの調査部門であるDRAMeXchangeによると、2013年前半のNAND型フラッシュメモリ(以下、NANDメモリ)市場は、平均販売価格(ASP)が上昇したものの、同年後半には需要が減少し、価格が下落する見込みだという。
DRAMeXchangeによると、NAND型フラッシュメモリの大口向け契約価格は、2013年7月後半に6〜9%下落し、5月から続いていた上昇傾向に終止符が打たれたという。
大口向け価格が下落した要因としては、スマートフォンやタブレット、ノートPCなどのメーカー各社が2013年後半に備え、二重発注を実施していたことが挙げられるという。さらに、メーカー各社が2013年7〜9月の完成品出荷数予測を下方修正していることから、同期間の大口向け価格は従来予測を下回るとみられている。
DRAMeXchangeによると、2013年10〜12月の価格見通しに関しては、今のところまだ不透明な状況だという。完成品メーカーは今後の展望について慎重な見方をしているようだ。
USBフラッシュドライブ市場は、2013年4〜6月の需要が当初予測を下回り、7〜9月の需要も低迷している状況にある。このことも、NANDメモリ価格を押し下げる要因となっており、2013年8月の大口向け価格は下落し続けると予測している。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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