Samsung Electronics(サムスン電子)とSK Hynixは、2014年に開催される半導体集積回路技術の国際会議「ISSCC 2014」で、LPDDR4や広帯域メモリ(HBM)など、次世代のメモリを披露する。
Samsung ElectronicsとSK Hynixは、2014年2月に米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催される「ISSCC(IEEE International Solid-State Circuits Conference) 2014」でそれぞれリポートを発表し、ローエンドとハイエンドのメモリチップの未来について説明するようだ。
Samsungは、低消費電力のスマートフォン向けLPDDR4を公開する。電圧1.0V、端子当たりの帯域幅は3.2Gビット/秒だという。同チップは25nmプロセスを用いて製造される。
ISSCCの主催者によると、これらのチップは、これまでに発表された中で最も速い転送速度と最も高い密度を実現しているという。2014年内には、既存のLPDDR3チップの代替メモリとして、スマートフォンなどへの導入が始まるとみられている。
LPDDR4メモリとは別に、Samsungは、0.064mm2のSRAMセルを発表する予定だ。同SRAMセルは、14nm世代のFinFETプロセスで製造されるという。
SK Hynixは広帯域メモリ(HBM: High-Bandwidth Memory)を初公開する。8Gビットのこのメモリは、シリコン貫通電極(TSV)を使って4個のダイを積層したもので、29nmプロセスを用いて製造されている。電圧は1.2V、メモリ帯域幅は128Gバイト/秒を実現する。8チャンネルをサポートし、1024本のI/Oを備える。
ライバルであるMicron Technologyは、HBMに似た「Hybrid Memory Cube(HMC)」と呼ばれるメモリスタックの開発計画を打ち出している。HMCは、通信、グラフィックス、サーバといった分野に向けるという。Micronは既に、HMCのサンプル出荷を開始している。容量は4Gバイト、メモリ帯域幅は160Gバイト/秒だ。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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