Hsu氏は「iPhone 5s」を基準とし、現在の中国スマートフォンの仕様が、ディスプレイサイズ、画素密度、端末の厚さといったあらゆる面でiPhoneをしのいでいると指摘した。同氏は、近日発売予定の「iPhone 6」(4.5インチのディスプレイを搭載するといわれている)は、iPhone 5sよりもわずかに大きくなるだけだと述べている。
Hsu氏は、中国の大手スマートフォンメーカーは、ハイエンドのフラッグシップモデルにのみ注力するようになり、ミドルレンジからローエンドのモデルは受託設計製造(ODM)企業に外注される見込みだと説明した。
Longcheer GroupやWingtech Groupなど中国のODM企業トップ3の2014年における生産量はそれぞれ4000万台以上に達する見込みだ。これは、ソニーの1000万台を上回る。
Hsu氏は、近いうちにさらに多くのODM企業の生産量が4000万台に達すると予測した。
新興市場、とりわけアフリカやインドは、中国南部(華南)のサプライチェーンに依存している。
Hsu氏は聴衆に対して「Tecno Mobileについて聞いたことがありますか」と問いかけた。Tecno Mobileはアフリカのトップブランドで、中国人が所有している。2014年の出荷台数は5000万台以上で、Samsung Electronicsのアフリカ市場におけるシェアを上回るとみられている。
一方、インド市場はいまだSamsungが席巻している。だが、地元企業であるMicromaxは既に20〜25%のシェアを獲得していて、インドで第3位の携帯電話機メーカーとなっている。その後にKarbonn(4位)、Lava Mobiles(5位)が続く。
Hsu氏の主張は明確だ。「新興市場の台頭に伴い、中国のODM企業はより大量の製品を供給するようになり、勢力を拡大していく」ということである。
【翻訳:青山麻由子、田中留美、編集:EE Times Japan】
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