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リアルタイム制御とネットワーク処理を同時に実現、ルネサスのFA用マイコンプロセッサ/マイコン RZ/T1グループ

ルネサス エレクトロニクスは、ハイエンドマイコン「RZファミリ」として、産業ネットワーク機能を内蔵した「RZ/T1グループ」10品種を新たに発表した。産業機器の高度なリアルタイム制御とネットワーク処理を1チップで実行することが可能となる。

» 2014年11月18日 19時00分 公開
[EE Times Japan]

 ルネサス エレクトロニクスは2014年11月、ハイエンドマイコン「RZファミリ」として、産業ネットワーク機能を内蔵した「RZ/T1グループ」10品種を新たに発表した。2015年1月31日よりサンプル出荷を始める。産業機器の高度なリアルタイム制御とネットワーク処理を1チップで実行することが可能となる。

 RZ/T1グループは、リアルタイム処理用途に最適設計されたARM Cortex-R4Fコアを搭載している。動作周波数は最大600MHzである。また、CPUコアに直結した密結合メモリを544kバイト搭載し、CPUコアから実質的にノーウェイトでアクセスすることを可能とした。さらに、ベクタ割り込み方式のコントローラ(VIC:Vectored Interrupt Controller)を搭載したことで、リアルタイム性の向上を図っている。

「RZ/T1グループ」の外観

 RZ/T1グループは、汎用のイーサネット通信機能を搭載した製品とは別に、産業用イーサネット通信用アクセラレータ「R-INエンジン」を搭載した製品も発売する。R-INエンジンには、リアルタイムOSアクセラレータ(HW-RTOS)とイーサネットアクセラレータが組み込まれている。リアルタイムOSの基本機能の一部をハードウェア化したことで、産業イーサネット通信に対して、高速リアルタイム性や高精度の通信制御が可能となる。産業イーサネットは、「EtherCAT」や「EtherNet/IP」、「PROFINET」など、主な通信規格に対応する予定だという。

 タイマ機能や通信機能など、多くの周辺機能は、ルネサス製のSHマイコンやRXマイコンに搭載されている機能が継承されており、ルネサスユーザーは、これまでの技術資産を活用することができる。これとは別に新たに搭載する機能もある。「EnDat2.2」などのモータフィードバック用プロトコル、「BiSS」などのセンサーやアクチュエータ用プロトコルなど、複数のプロトコルをサポートするエンコーダインタフェースを搭載した製品も用意していく予定だという。

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