村田製作所は、国際カーエレクトロニクス技術展において、自動車の安全性向上に向けた新型のジャイロコンボセンサーや高精度ロータリポジションセンサーなどを紹介した。
村田製作所は、国際カーエレクトロニクス技術展(2015年1月14〜16日、東京ビッグサイト)において、自動車の安全性向上に向けたジャイロコンボセンサーや高精度ロータリポジションセンサーなどの新製品をデモ展示した。
ジャイロコンボセンサーは、横滑り防止装置やアンチロール制御装置、ロールオーバー検出装置などの用途に用いられている。これまでも同様の製品を供給していたが、内蔵されたジャイロセンサーがX軸の回転にしか対応していなかったので、部品の実装方法に制限があった。
新製品は、X軸またはZ軸のジャイロセンサーと3軸加速度センサーをワンパッケージに統合した。優れた温度依存性や衝撃感度、バイアス安定性などを実現しているという。「取り付ける位置に適した軸のジャイロセンサー内蔵モデルを選択することができるようになったため、機器設計の自由度を高めることが可能になる」(説明員)と話す。外形寸法は15.0×8.5×4.35mmである。
高精度ロータリポジションセンサー「SVK3シリーズ」は、これまで±2%が一般的であった出力電圧直線性(リニアリティ)の精度を±1%に高めている。抵抗体の印刷精度を高める設計/加工技術などにより、リニアリティを向上したという。これにより、きめ細かい制御を可能とした。例えば温度調整は従来の1℃単位から、0.5℃単位できめ細かに設定することが可能となる。また、風量調整装置(ダンパ)の角度調整も高精度に行うことができるという。HUD(コンバイナタイプ)におけるコンバイナの角度検知、クライメートコントロールスイッチの位置検知などにも適している。絶対位置を検出することができるのもロータリポジションセンサーの特長の1つだ。
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