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実装基板のリペア作業時間を7割削減、カット自由なはんだ供給用マスク実装技術

沖電気工業(OKI)とシーエステック、中沼アートスクリーンは、PET製透明シールタイプのはんだ供給用マスク「シールdeマスク」を共同で開発した。実装基板のリペア作業や試作基板の作成など、使用量が比較的少ないはんだ付け用途に向ける。

» 2015年02月20日 16時05分 公開
[EE Times Japan]

 沖電気工業(OKI)とシーエステック、中沼アートスクリーンは2015年2月、PET製透明シールタイプのはんだ供給用マスク「シールdeマスク」を共同で開発した。実装基板のリペア作業や試作基板の作成など、使用量が比較的少ないはんだ付け用途に向ける。販売は中沼アートスクリーンが行う。

 BGAなどパッケージ下部に電極端子があるような部品のリペア作業は、接続部分へのはんだ供給が難しく、作業性と接続品質などが課題となっていた。シールdeマスクは、必要なサイズにカットして利用できるはんだ供給用マスクである。このため、リペア部分が狭くても、基板上にクリームはんだを直接印刷することができるという。しかも、粘着層付きの透明フィルムとしたことから、煩わしい位置合わせも容易に行うことができる。使いきりタイプのため、はんだ洗浄も不要だ。この結果、メタルマスクを使った従来方式などに比べて、全体の作業時間を約7割も短縮することが可能になるとみている。

シールdeマスクの外観

 シールdeマスクは、3タイプの標準サイズに加えて、カスタム仕様にも応じる。標準サイズは、

  • ランドピッチが1.27mm、パッド直径が0.6mm、パッド数が1024個
  • ランドピッチ1.0mm、パッド直径0.45mm、パッド数2601個
  • ランドピッチ0.8mm、パッド直径0.35mm、パッド数900個

の製品をそれぞれ用意する予定である。厚みはいずれも0.125mm。価格は1セット(10枚入り)で1万5000円となっている。

 シールdeマスクは、OKIの高密度実装基板技術と、シーエステックのフィルム精密打ち抜き加工技術、中沼アートスクリーンのはんだマスク製造に関するノウハウなどを持ち寄ることによって実現した。

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