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Appleがサムスンを逆転――2014年Q4のスマホ市場ビジネスニュース 業界動向

Gartnerによると、2014年第4四半期(10〜12月期)の世界スマートフォン市場では、AppleがSamsung Electronics(サムスン電子)を抜いて、シェアNo.1に返り咲いた。

» 2015年03月04日 19時55分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]

 米国の市場調査会社であるGartnerは2015年3月3日(米国時間)、2014年第4四半期(10〜12月期)のスマートフォン市場の調査リポートを発表した。これによると、AppleがSamsung Electronicsを抜き去り、トップに返り咲いたことが分かった。

 AppleのスマートフォンシェアNo.1は、2011年第4四半期以来、3年ぶりとなる。Samsungは2012年から首位を維持していたが、ここにきてとうとうその座を譲り渡すことになったようだ。


メーカー 2014年Q4出荷台数 2014年Q4シェア
(%)
2013年Q4出荷台数 2013年Q4シェア
(%)
Apple 74,832 20.4 50,224 17.8
Samsung Electronics 73,032 19.9 83,317 29.5
Lenovo 24,300 6.6 16,465 5.8
Huawei 21,038 5.7 16,057 5.7
Xiaomi 18,582 5.1 5,598 2.0
Others 155,701.6 42.4 111,204.3 39.3
Total 367,484.5 100.0 282,866.2 100.0
2014年第4四半期(10〜12月期)のスマートフォン市場のシェアランキング。単位は千台 出典:Gartner

 Gartnerの主席アナリストであるAnshul Gupta氏は、「Samsungの売り上げは2014年第4四半期に急速に悪化し、前年同期に比べて10%近くシェアを失った」と述べている。IDCが2015年2月17日に発表したリポートでも、Samsungは同四半期にシェアが急落していることが明らかになっている(関連記事:サムスン、中国スマホ市場で2014年Q4のシェアが5位に急落)。

 一方のAppleは大型スクリーンの「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」が絶好調で、同社の2015年度第1四半期(2014年10〜12月期)に、過去最高の売上高を達成している。Gartnerは、「iPhone 6/iPhone 6 Plusは特に中国と米国でニーズが非常に高く、出荷台数が前年同期比でそれぞれ56%、88%増加している。iPhoneユーザーの間でも同シリーズへの買い替えが進んだ上に、Android端末から乗り換えた新しいユーザーも取り込んだ」と分析している。

 だが、Samsungも、シェアが奪われていくのを黙って見ているわけではない。スペイン バルセロナで開催中の「Mobile World Congress(MWC) 2015」(2015年3月2〜5日)では新型スマートフォン「Galaxy S6」と「Galaxy S6 edge」を発表し、話題をさらっている(関連記事:「Galaxy S6」でサムスンは勢いを取り戻す?)。14nmプロセスを採用したオクタコアの独自プロセッサ「Exynos」や、LPDDR4メモリ、曲面ディスプレイなどを搭載した新機種によって、「Samsungは勢いを取り戻す」との見解を示すアナリストもいる。新型Galaxyは、2015年4月に発売される予定だが、ユーザーの反応に注目したい。

 全世界における、2014年第4四半期のスマートフォン出荷台数は3億6750万台。前年同期比で29.9%の増加となっている。2014年通年では12億台となり、2013年に比べて28.4%増加した。

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