Gartnerによると、2014年第4四半期(10〜12月期)の世界スマートフォン市場では、AppleがSamsung Electronics(サムスン電子)を抜いて、シェアNo.1に返り咲いた。
米国の市場調査会社であるGartnerは2015年3月3日(米国時間)、2014年第4四半期(10〜12月期)のスマートフォン市場の調査リポートを発表した。これによると、AppleがSamsung Electronicsを抜き去り、トップに返り咲いたことが分かった。
AppleのスマートフォンシェアNo.1は、2011年第4四半期以来、3年ぶりとなる。Samsungは2012年から首位を維持していたが、ここにきてとうとうその座を譲り渡すことになったようだ。
メーカー | 2014年Q4出荷台数 | 2014年Q4シェア (%) |
2013年Q4出荷台数 | 2013年Q4シェア (%) |
---|---|---|---|---|
Apple | 74,832 | 20.4 | 50,224 | 17.8 |
Samsung Electronics | 73,032 | 19.9 | 83,317 | 29.5 |
Lenovo | 24,300 | 6.6 | 16,465 | 5.8 |
Huawei | 21,038 | 5.7 | 16,057 | 5.7 |
Xiaomi | 18,582 | 5.1 | 5,598 | 2.0 |
Others | 155,701.6 | 42.4 | 111,204.3 | 39.3 |
Total | 367,484.5 | 100.0 | 282,866.2 | 100.0 |
2014年第4四半期(10〜12月期)のスマートフォン市場のシェアランキング。単位は千台 出典:Gartner |
Gartnerの主席アナリストであるAnshul Gupta氏は、「Samsungの売り上げは2014年第4四半期に急速に悪化し、前年同期に比べて10%近くシェアを失った」と述べている。IDCが2015年2月17日に発表したリポートでも、Samsungは同四半期にシェアが急落していることが明らかになっている(関連記事:サムスン、中国スマホ市場で2014年Q4のシェアが5位に急落)。
一方のAppleは大型スクリーンの「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」が絶好調で、同社の2015年度第1四半期(2014年10〜12月期)に、過去最高の売上高を達成している。Gartnerは、「iPhone 6/iPhone 6 Plusは特に中国と米国でニーズが非常に高く、出荷台数が前年同期比でそれぞれ56%、88%増加している。iPhoneユーザーの間でも同シリーズへの買い替えが進んだ上に、Android端末から乗り換えた新しいユーザーも取り込んだ」と分析している。
だが、Samsungも、シェアが奪われていくのを黙って見ているわけではない。スペイン バルセロナで開催中の「Mobile World Congress(MWC) 2015」(2015年3月2〜5日)では新型スマートフォン「Galaxy S6」と「Galaxy S6 edge」を発表し、話題をさらっている(関連記事:「Galaxy S6」でサムスンは勢いを取り戻す?)。14nmプロセスを採用したオクタコアの独自プロセッサ「Exynos」や、LPDDR4メモリ、曲面ディスプレイなどを搭載した新機種によって、「Samsungは勢いを取り戻す」との見解を示すアナリストもいる。新型Galaxyは、2015年4月に発売される予定だが、ユーザーの反応に注目したい。
全世界における、2014年第4四半期のスマートフォン出荷台数は3億6750万台。前年同期比で29.9%の増加となっている。2014年通年では12億台となり、2013年に比べて28.4%増加した。
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