ロームは2015年7月、高度や高低差検出に利用できる、2mm角の気圧センサー「BM1385GLV」を開発したと発表した。従来製品と比較して面積を36%削減。同社では、「世界最小の気圧センサー」という。スマートフォンやウェアラブル機器、活動量計などに向けて展開していく。
私たちが当たり前のように持ち歩くスマートフォン、市場が急拡大するウェアラブル機器には「気圧センサー」の導入が進んでいる。それは、ショッピングモールのような屋内でも高精度な位置検出を行い、立体的な情報も含めた正確な目的地を目指すことができるインドアナビが求められているからだ。
iPhone 6、iPhone 6 Plusにも内蔵され、用途が広がる気圧センサー。今後は、より高精度な気圧検知・高度検出が要求されるようになると同時に、スマートフォンやウェアラブル機器の小型化・高機能化に伴い、センサーの小型化も求められるようになる。
ロームは2015年7月、気圧情報を検知し、高度や高低差検出に利用できる、2mm角の気圧センサー「BM1385GLV」を開発したと発表した。
BM1385GLVはロームがスマートフォンやウェアラブル機器市場に提供する気圧センサー「BM1383GLV」に続く2つ目の製品となる。従来製品に引き続き、相対高度精度が±20cm、高温から低温まで幅広い範囲で高精度な検出が可能といった特長をもつ。
また、ロームが長年培ったセンサー開発のノウハウを駆使し、気圧検出用MEMSと制御回路の小型化に成功。これにより、幅2.0mm×奥行き2.0mm×高さ1.0mmのパッケージサイズを実現した。同社の調べ(2015年7月14日現在)によると、「気圧センサーとして世界最小」という。
スペックは、動作温度範囲が−40〜+85℃、電源電圧範囲が1.7〜3.6V、気圧範囲が300〜1100hPa、絶対気圧精度が±1.0hPa(Typ.)となっている。
BM1385GLVは2015年10月より1個あたり900円(税抜き)でサンプル出荷を開始。2016年4月からは、100万個/月の体制で量産を開始する予定という。
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