ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2015年4月30日、滋賀工場の8インチウエハーラインの製造設備をロームに譲渡すると発表した。ロームは、同ラインをパワー半導体/圧電MEMSの主力製造拠点として活用する方針。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2015年4月30日、滋賀工場の8インチウエハーラインの製造設備をロームに譲渡すると発表した。譲渡するラインに関わる土地、建屋については、ロームに貸与する。譲渡時期については、2016年2月ごろとしている。譲渡額は非公表。
ルネサスがロームに譲渡するのは、製造子会社ルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリングの滋賀工場(滋賀県大津市)8インチウエハーラインの製造設備。ルネサスはこれまで、0.15μmプロセスに対応する同ラインでマイコンやパワー半導体、化合物半導体などを生産してきた。
ただ、ルネサスは、2013年8月に発表した生産構造改革策で、「滋賀工場8インチウエハーラインについては2〜3年以内に集約予定」と位置付け、譲渡先などを探していた。
今回、ロームに対し、滋賀工場8インチウエハーラインの製造設備(一部を除く)を譲渡し、同ラインに関わる土地(面積=約4万1255m2)、建屋(面積=約1万5886m2)の全てを貸し出すことになった。同ラインに従事する従業員数は約220人で、「一部の従業員がロームに転籍する方向で、協議している」(ルネサス)という。
なお、滋賀工場の6インチラインについては、2013年8月の生産構造改革策通り、生産能力を縮小して、運営を継続する。
ロームでは、同ライン取得に先駆けて2015年4月20日付で完全子会社ローム滋賀を設立。同子会社で、同ラインの運営を行う方針。ロームでは、「シリコンベースのIGBT/MOSFETなどパワー半導体やセンサー、アクチュエータなどの圧電MEMS関連製品の主力生産拠点として(同ラインを)活用していく」としている。
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