テクトロニクスとケースレーインスツルメンツは、「CEATEC JAPAN 2015」において、IoT関連の製品を評価するリアルタイム・スペクトラム・アナライザなどを展示した。中でも注目されていたのが、任意のバッテリーの挙動を再現するバッテリーシミュレータだ。
テクトロニクスとケースレーインスツルメンツは「CEATEC JAPAN 2015」(2015年10月7〜10日、幕張メッセ)において、IoT向けの製品を評価する計測器などを展示した。テクトロニクスによると、最近はIoT向けの製品をテストしたいという要望が多いという。
こうしたニーズに応える製品の1つとして、テクトロニクスは、同社のUSBリアルタイム・スペクトラム・アナライザ「RSA306」を展示し、デモを行った。Bluetooth Low Energy(BLE)モジュールを搭載した評価基板を接続して、RF信号を観測するというもの。「BLEは電波が出ている時間が非常に短いので、中にはそれを補足しきれない計測器もある」(テクトロニクス)。
RSA306型は、100μs以上のイベント信号であれば100%の補足確率(POI:Probability of Intercept)で検出できる。BLEの1つのパケットは数百マイクロ秒なので、RSA306であれば十分に補足可能となっている。
ケースレーインスツルメンツは、バッテリーシミュレータ「2281S-20-6」を展示した。電池駆動のウェアラブル/モバイル機器開発向けに、任意のバッテリーの挙動を再現するもので、2015年9月14日に発表したばかりである。
2281S-20-6は、電池残量、出力電圧、等価直列抵抗などを再現し、実際の電池と同様の動作を行う。これまでのように、実際の電池を使い、テストしたい電池残量になるまで充放電を調節するといった手間が省け、電池の試験時間を大幅に短縮できるようになる*)。
*)関連記事:任意の電池に成り代わるバッテリーシミュレータ
ケースレーインスツルメンツによれば、発表した約1カ月だが既に大きな反響を得ているという。
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