アナログIC界の“アメリカンドリーム”：EE Times Japan Weekly Top10

EE Times Japanで2015年12月11〜18日に、多くのアクセスを集めた記事をランキング形式で紹介します。さまざまなトピックのニュース記事、解説記事が登場!!

[村尾麻悠子，EE Times Japan]

「EE Times Japan Weekly Top10」バックナンバー

　1位は「新生NXP、誕生の瞬間に密着」、2位は「独学で回路技術を習得し、“アナログの巨頭”に」、3位は「Apple、Maximの半導体工場を22億円で購入」がランクインしました。

　あらためてご紹介したいのは、2位の記事です。Linear TechnologyのCTOを務めるRobert C. Dobkin氏のインタビュー記事なのですが、同氏のバックグラウンドとLinear Technologyの成り立ちをご紹介しています。驚くのは、Dobkin氏が独学でアナログ技術を習得したという点です。それが今では、非常に優秀なアナログ回路設計エンジニアを指す「アナログ・グル」と呼ばれているほどです。同氏はまさに、アナログIC業界で“アメリカンドリーム”を成し遂げたといえるのではないでしょうか。「MOSFETを使ってオペアンプを設計」「ADIとMaximが合併交渉か ――米メディアが報道」「有機材料が“ムーアの法則”を延命する」も、ぜひお読みください。

　今回のランキングで特に注目していただきたいのは、6位の記事です。富士通研究所が、GaN HEMTパワーデバイスを用いて、出力12Wの小型ACアダプターを開発したというものです。富士通研究所は、ずいぶん前からこの開発に取り組んできました。業界では「実現できないのではないか」という声も聞かれたそうですが、今回ついに、“モノ”として出てきたことになります。記事の写真を見ていただければ分かるのですが、とても小型です。これだけ小型であれば、使ってみたいと考える人も多いのではないでしょうか。実用化に期待がかかります。「LEDを一新した「GaN」、次は電力を変える」「「SiC」と「GaN」、勝ち残る企業はどこか？」「SiCには勝てる！ 欧米も注目する“第3の次世代パワーデバイス”の国内開発プロジェクトが今春スタート」も、オススメです。

EE Times Weekly Access Top10

» 2015年12月12〜18日

1. 新生NXP、誕生の瞬間に密着
2. 独学で回路技術を習得し、“アナログの巨頭”に
3. Apple、Maximの半導体工場を22億円で購入
4. 「IoTのビジネスモデルは私たちが創る」――ルネサス
5. 「CES 2016」の見どころは？ アナリストに聞く
6. GaNの「最小」ACアダプター、充電時間も1/3に
7. メモリの薄化限界は4μm！ 2μm台で劣化を確認
8. 東芝ヘルスケア、IoTで広がる“見守り”の可能性
9. 2015年半導体メーカーランキング、ソニーが10位
10. 「Synergy」の開発事例を展示――ルネサス