Exaganがターゲットとするのは、太陽光発電システム、ITエレクトロニクス(ノートPCやサーバなどの電源)、車載分野である。車載では特に電気自動車/ハイブリッド車に注力する。Dupont氏によれば、これらの用途を踏まえ、650V品では10kHz〜10MHzのスイッチング周波数をそろえるという。
Exaganは、基本的にはGaNパワーデバイスをノーマリーオフの形で提供する。「GaN FETとSi MOSFETをカスコードしたものと、GaN FET自体をノーマリーオフ化したものの2つのアプローチをとる」とDupont氏は説明する。
Exaganはファブライトのメーカーだ。複数の企業とパートナーシップを結んで製品を製造している。ドイツのX-FABに製造を委託し、組み立て/パッケージングはアジアの企業と、テスト/検査についてはフランスHIREX Engineering*)と提携している。「もちろんExaganが、材料から最終製品(GaNパワーデバイス)が製造されるまで、全ての工程を管理している」(Dupont氏)。
*)HIREX Engineeringは、検査・認証機関であるTÜV Nordで航空およびエレクトロニクス分野を担当するAlter Technology Groupのグループ会社である。
Dupont氏によると、SoitecとCEA-Letiは、GaNパワーデバイスの製品化に注力すべくExaganをスピンアウトしたという。SoitecとCEA-Letiは2012年に、耐圧650V/1200VのGaNパワーデバイスを開発すべく提携した。「GaNという材料の研究にとどまらず、デバイスという形にしてビジネスを行うべく、Exaganを設立してGaNパワーデバイスの技術を移管した」(Dupont氏)。
【取材協力:Mesago PCIM】
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