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また、硬い物を切ってしまった……SiCのスライス技術EE Times Japan Weekly Top10

EE Times Japanで2016年8月20日〜26日に、多くのアクセスを集めた記事をランキング形式で紹介します。さまざまなトピックのニュース記事、解説記事が登場!!

» 2016年08月29日 16時30分 公開
[村尾麻悠子EE Times Japan]

「EE Times Japan Weekly Top10」バックナンバー

とにかく硬いSiCを切る技術

 今回注目していただきたいのは3位の記事です。半導体製造装置を手掛けるディスコが開発した、SiC(炭化ケイ素)のインゴットからウエハーを切り出す技術を取り上げています。ご存じの通り、SiCは「ダイヤモンドの次に硬い」と言われるくらい、非常に硬い物質です。この硬度が、SiCウエハー製造のスループットがなかなか上がらない要因の1つでした。

 ディスコが開発した新技術は、SiCの特性をうまく利用しています。この技術によってSiCウエハーの価格が下がれば、SiCパワーデバイス、ひいてはSiCを採用したシステム全体の低価格化が進むと期待されます。コストは、シリコンからの置き換えを進める上で大きな障壁の1つとなっていますので、ディスコのスライス技術の実用化に大いに期待したいところです。「パワー半導体、シリコンの置き換えは何年も先」「“オールGaN”のパワーICでアダプターが1/2に小型化」も、ぜひお読みください。

 6位の記事も、興味深いかと思います。ある無線通信技術を別の無線通信技術に“変換”するものです。記事にもある通り、これは埋め込み型の医療機器への応用に適していそうですが、実用化されれば他にもさまざまなアプリケーションが考えられそうです。「スイスの大学が電子脊髄を開発、まひの治療応用に期待」「脊髄機能を見える化するセンサー、MRIと併用へ」「ビッグデータの活用を医療でも、米大学が「子どもの脳のMRIデータバンク」構築へ」も、おすすめです。

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