電子計測器の開発、製造、販売を手掛けるリーダー電子が、車載用カメラモニターシステム(電子ミラー)向けの試験装置の分野に参入する。
リーダー電子は2018年1月30日、車載用カメラモニターシステム(電子ミラー)向けの試験装置や評価装置の市場に参入すると発表した。これまで、カメラモジュールの検査装置やカメラ検査用ソフトウェアの分野で蓄積してきた計測技術、画像処理技術を生かし、電子ミラー向け評価装置の開発に本腰を入れる。
リーダー電子の本社ビル(横浜市港北区)には、日本電計が「車載用カメラモニターシステム試験ラボ」を2018年2月に開設する予定である。リーダー電子によれば、これが、電子ミラー向け試験装置の市場に参入するきっかけになったという。
日本電計は、車載用カメラモニターシステムの試験、認証サービスを行っているテュフ ラインランド ジャパンの指導の下、認証試験に必要な測定器や検査用機材などをそろえた。日本電計は、このラボを、電子ミラーを開発するメーカーに貸し出し、機器の性能の評価を行ってもらうという。同ラボの管理および運営は日本電計が行う。
リーダー電子によれば、これまで放送機器や一般的なカメラ向けの試験装置などは手掛けてきたが、車載用と明確にうたう評価装置を開発するのは、今回が初めてになるという。なお、開発した試験装置を、日本電計の車載用カメラモニターシステム試験ラボに設置するといった具体的な話は、現時点ではまだ出ていないという。
電子ミラーは、自動車のドアミラーやバックミラーの代わりに、カメラとモニターを使用して後方を確認する技術である。2016年6月に発効した国連規則「UN-R46」の「04シリーズ」の改正により、基準を満たせば(認証を得られれば)、電子ミラーを搭載した自動車(ミラーレスの自動車)が公道を走れるようになっている。
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