Gartnerによると、2017年第4四半期(2017年10〜12月)の世界スマートフォン販売台数は、対前年同期比で初めて減少したという。
市場調査会社のGartnerによると、2017年第4四半期(2017年10〜12月)の世界スマートフォン販売台数は、対前年同期比で初めて減少したという。
GartnerのリサーチディレクタであるAnshul Gupta氏は、報道発表資料の中で、ユーザーがより高品質のモデルを選び、それを長く使用するようになったことから、スマートフォンの買い替えサイクルが長くなっていると分析した。さらに同氏は「高品質、第4世代移動通信(4G)、高性能カメラといった機能への需要は引き続き強い一方、高い期待と増分利益の減少がスマートフォンの売り上げを引き下げた」と述べた。
Gartnerによると、2017年第4四半期には、前年同期比で5.6%減となる約4億800万台のスマートフォンがエンドユーザーに販売されたという。同社が2004年にスマートフォン市場の統計を始めて以降、四半期の売り上げが対前年同期比で減少したのはこれが初めてのことである。
メーカー名 | 2016年10〜12月 販売台数(万台) |
2016年10〜12月 シェア(%) |
2017年10〜12月 販売台数(万台) |
2017年10〜12月 シェア(%) |
---|---|---|---|---|
Samsung Electronics | 7,678.26 | 17.8 | 7,402.66 | 18.2 |
Apple | 7,703.89 | 17.8 | 7,317.52 | 17.9 |
Huawei | 4,080.37 | 9.4 | 4,388.70 | 10.8 |
Xiaomi | 1,575.13 | 3.6 | 2,818.78 | 6.9 |
OPPO | 2,670.47 | 6.2 | 2,566.01 | 6.3 |
その他 | 19,505.91 | 45.1 | 16,290.88 | 39.9 |
合計 | 43,214.03 | 100 | 40,784.54 | 100 |
出典:Gartner |
2017年第4四半期の出荷台数が前年同期比で3.6%減少したにもかかわらず、Samsung Electronicsはスマートフォン販売台数でAppleをしのぎ、世界首位の座を維持した。Samsungは市場全体の18.2%に相当する7400万台以上のスマートフォンを販売した。
一方、AppleのiPhone出荷台数は前年比で約5%減となる7320万台で、市場シェアはおよそ17.9%だった。数多くの新規ユーザーが、iPhone 8やiPhone 8 Plusを買わずにiPhone Xが発売されるのを待っていたところに、部品不足によって同製品の発売が延期された。このことも、出荷台数が減少した要因の1つのようだ。
Gupta氏は「iPhone Xの需要が好調なことから、Appleの売り上げは2018年第1四半期に遅れて増加するだろう」と述べた。
世界上位5社のスマートフォンベンダーのうち、中国勢はHuaweiとXiaomiの2社だが、いずれも2017年第4四半期に売り上げを伸ばしたという。
メーカー名 | 2016年 販売台数(万台) |
2016年 シェア(%) |
2017年 販売台数(万台) |
2017年 シェア(%) |
---|---|---|---|---|
Samsung Electronics | 30,644.66 | 20.5 | 32,126.33 | 20.9 |
Apple | 21,606.40 | 14.4 | 21,492.44 | 14.0 |
Huawei | 13,282.49 | 8.9 | 15,053.43 | 9.8 |
OPPO | 8,529.95 | 5.7 | 11,212.40 | 7.3 |
Vivo | 7,240.86 | 4.8 | 9,968.48 | 6.5 |
Others | 68,291.53 | 45.7 | 63,800.47 | 41.5 |
Total | 149,595.90 | 100.0 | 153,653.55 | 100.0 |
出典:Gartner |
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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