パワーエレクトロニクス関連の研究開発プロジェクトを手掛ける欧州の団体ECPEのプレジデントであり、PCIM Asia 2018の顧問委員会でチェアマンを務めるLeo Lorenz氏は、EE Times Japanのインタビューに対し、「これはあくまで個人としての予測だが、SiパワーデバイスからSiCパワーデバイスの本格的な置き換えが始まるのは、2025年以降になるだろう」と語る。「新しい技術が普及するには、大量生産されるアプリケーションでの採用が不可欠だ。SiCパワーデバイスについては、そうした用途の1つが、EVだと期待されている。2025年以降に本格的な置き換えが始まり、2035年には、パワーデバイスの約30%がSiCパワーデバイスになるのではないかとみている」(Lorenz氏)
中国のパワー市場は発展途上でも、日米欧を猛追
中国 上海で開催されたパワーエレクトロニクスの展示会「PCIM Asia 2016」では、地元のIGBTデバイス/モジュールメーカーが目立った。専門家は、中国のパワーエレクトロニクス技術は、欧米や日本にまだ及ばないものの、猛スピードで追い上げているという。
量産間近、酸化ガリウムパワーデバイス
FLOSFIAは「CEATEC JAPAN 2017」で、酸化ガリウムSBD(ショットキーバリアダイオード)を展示している。2018年に、まずは月産30万個の規模で量産を始める予定だ。
パワー半導体、シリコンの置き換えは何年も先
ドイツで開催されたパワーエレクトロニクスの展示会「PCIM Europe 2016」では、SiCとGaNを用いたパワー半導体が多く展示された。パワーエレクトロニクス業界に40年以上身を置く、ECPE(European Center for Power Electronics)のプレジデントを務めるLeo Lorenz氏に、現在のパワー半導体の動向について話を聞いた。
SiCデバイスの開発を加速するリテルヒューズ
Littelfuseは、パワー半導体の展示会「PCIM Europe 2017」(2017年5月16〜18日、ドイツ・ニュルンベルク)で、SiCパワーデバイスと、それらを搭載した評価ボードやデモボードを展示した。回路保護素子のイメージが強い同社だが、SiCパワーデバイス市場の成長を見込んで開発を加速している。