ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2019年10月16日、「R-Carコンソーシアム 2019」の開催にあわせ、報道関係者向けに車載事業戦略などの説明会を実施。新たなパートナープログラムの開始など、パートナーとの連携を重視した展開を進めることを強調した。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2019年10月16日、「R-Carコンソーシアム 2019」の開催にあわせ、報道関係者向けに車載事業戦略などの説明会を実施。新たなパートナープログラムの開始など、パートナーとの連携を重視した展開を進めることを強調した。
ルネサスは、車両1台あたりに搭載される半導体の価格は2018〜2025年まで年平均成長率(CAGR)4%で成長するとする市場予測を示した。また、その成長をデバイス別で見ると、マイコンは機能統合による搭載数の減少が考えられるものの、新たなアプリケーションの搭載による増加も期待されることから同期間CAGRは1%程度と成長は続いている。さらにSoC(System on Chip)の同期間CAGRは11%と大幅に成長が見込まれるほか、全体の半分以上を占めるパワー半導体とアナログ半導体も手堅い成長が期待されるといい、同社の執行役員常務兼オートモーティブソリューション事業本部長、山本信吾氏は、「今後も引き続きしっかりとした成長が見込める市場だ」としている。
こうした市場予測に対し、ルネサスは、コア事業である車両制御領域での事業基盤強化をベースにしながら、ADAS(先進運転支援システム)やコネクテッドカー向けのSoC事業を拡大。そのうえで、E/EアーキテクチャやEV(電気自動車)市場でのMSIG(ミックスドシグナルマイコン)事業の拡大を進めていく方針だ。山本氏は、「ハイエンドからローエンドまで対応できるスケーラビリティに力を入れるとともに、利便性、効率性を追求したトータルソリューションをくみ上げていく」と話した。
そのうえで、R-Carについて、「IVI/コックピット」「スマートカメラ」「セントラルADAS」「コネクテッド/ゲートウェイ」の4つのエリアにフォーカス。スケーラビリティや世代間の互換性、そして開発自由度の高いオープンプラットフォームを備え、R-Carコンソーシアムに参加するパートナー企業とともにソリューションとして提供していくことなどを戦略としている。
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