低消費電力の組み込みビジョンを車載/医療機器に:ラティスがソリューションを追加(2/2 ページ)
Lattice Sentry 2.0は、ラティスのセキュア制御FPGA「Mach-NX」に対応する。「NIST PFR(プラットフォームファームウェアレジリエンス)ガイドライン」に準拠し、384ビット暗号化をサポートする次世代ハードウェアRoot-of-Trust(HRoT)ソリューションを実現する。
Lattice Sentry 2.0で強化した機能は主に3つある。まずは384ビット暗号化の対応だ。「今後のサーバプラットフォームには、384ビット暗号化が必須だとされている」とラティスは説明する。2つ目は、起動前認証を従来比で4倍に高速化したことだ。「Lattice Sentry 2.0では、ECDSA(楕円曲線DSA)の速度は70ミリ秒、SHA(Secure Hash Algorithm)の速度は最大60Mビット/秒、QSPIの速度は16MHzを実現している。こうした機能によって、起動時間を大幅に短縮し、システムのダウンタイムを最小に抑えられる。起動プロセス中のファームウェアへの攻撃に対するリスクも低減できる」(同社)
3つ目の強化ポイントは、最大5つのファームウェアをリアルタイムでモニタリングする機能だ。システムの起動時および動作中に、メインボードコンポーネントを5つまで、リアルタイムでモニタリングする。「競合するMCUベースのセキュリティソリューションは、このようなモニタリング機能は備えていないことが多い」とラティスは説明する。
左=次世代サーバにおけるセキュリティ機能への要件/右=既存の「Lattice Sentry 1.0」との違い 出典:ラティスセミコンダクター(クリックで拡大)
なお、「Lattice Sentry 2.0の性能向上は、Mach-NXのアクセラレーターによるもの。そのため、セキュア制御FPGAの従来品である「MachXO3D」では、Lattice Sentry 1.0の性能しか出せないことになる」(ラティス)
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