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ST、Bluetooth 5.2対応ワイヤレスマイコンを発売STM32WBシリーズに2製品を追加

STマイクロエレクトロニクスは、デュアルコア搭載32ビットマイコン「STM32WB」シリーズとして、Bluetooth Low Energy 5.2に対応したワイヤレスマイコン2製品を新たに発表した。

» 2021年03月25日 10時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

低消費電力でバッテリーの長時間使用を可能に

 STマイクロエレクトロニクスは2021年3月、デュアルコア搭載32ビットマイコン「STM32WB」シリーズとして、Bluetooth Low Energy 5.2に対応したワイヤレスマイコン2製品を新たに発表した。

STM32WB15の外観

 新製品は「STM32WB15」と「STM32WB10」である。いずれもメインのアプリケーションを処理する「Arm Cortex-M4」コアと、Bluetooth 5.2などワイヤレスプロトコル処理用の「Cortex-M0+」コアを搭載している。メモリは容量が320Kバイトのフラッシュメモリと48KバイトのRAMを内蔵した。

 アクティブモード時の消費電流は33μA/MHzと極めて小さく、バッテリーの長時間使用を可能にした。リンクバジェット(つなげるためのパワー)は102dBmを実現し、長距離通信が可能である。さらにバラン回路を内蔵したことで、基板への実装面積と部材コストを節減できるという。なお、STM32WB15は暗号化性能を拡張し、SMPSを統合している。これがSTM32WB10との違いだという。

 2製品ともに、標準の無線プロトコルスタックを含むソフトウェア開発キット(SDK)を用意した。独自のプロトコルにも対応することが可能である。また、安全なソフトウェアアップデート機能や、知的財産コードの読み出し保護機能(PCROP)といったセキュリティ機能も搭載した。

 さらに、STM32Cube認証済みの無線スタックやソフトウェア拡張パック、サンプルコード、マイコン初期化コード自動生成ツール「STM32CubeMX」、統合開発環境「STM32CubeIDE」、評価ツール「STM32CubeMonitor-RF」および、「STM32 Nucleoボード」など、システム開発を支援するためのエコシステムも充実している。

 STM32WB15とSTM32WB10は既に量産中で、48端子のQFNパッケージで供給する。大量購入時の参考価格(単価)は約1.3986米ドルである。ウェアラブル機器やビーコン、スマートサーキットブレーカー、トラッカー、IoT(モノのインターネット)機器、FA機器といった用途に向ける。

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