富士電機は2022年1月27日、パワー半導体の生産拠点である富士電機津軽セミコンダクタ(青森県五所川原市/以下、津軽工場)でSiC(炭化ケイ素)を使用したパワー半導体の増産に向けた設備投資を実施すると発表した。
富士電機は2022年1月27日、パワー半導体の生産拠点である富士電機津軽セミコンダクタ(青森県五所川原市/以下、津軽工場)でSiC(炭化ケイ素)を使用したパワー半導体の増産に向けた設備投資を実施すると発表した。2025年3月期から量産を開始する予定だという。
富士電機は2024年3月期を最終年度にした5カ年の中期経営計画において、8インチシリコンウエハー対応の前工程生産ラインの増強を中心にパワー半導体関連で合計1200億円の設備投資を実施する計画を公表していた。ただ、電動車や再生可能エネルギー向けのパワー半導体需要の増加を受けて、今回の津軽工場でのSiCパワー半導体生産ライン構築を含めた追加投資を決定。「パワー半導体への設備投資額は1900億円まで拡大する見通し」(同社)という。
同日、開催した2022年3月期第3四半期決算説明会において同社は「自動車の電動化が加速し、市場拡大が見込まれる中、SiCのメリットが大きく生かせる電動車に適用範囲を広げることが狙い。この度、顧客から具体的な物量提示をいただいたことから、SiCパワー半導体の増産投資を決めた」とした。
またSiCパワー半導体増産ラインを津軽工場に整備することを決めた理由については「松本工場(長野県松本市)にある現有生産ラインは技術開発要素もあった。本格量産にあたり、ルネサス エレクトロニクス向け受託生産をほぼ終了した津軽工場を活用する」とした。
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