成長を加速する市場と関連投資をまとめました。
この記事は、2022年10月31発行の「電子機器設計/組み込み開発 メールマガジン」に掲載されたEE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。
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次世代パワー半導体として注目されてきたSiC(炭化ケイ素)市場は、自動車の電動化を背景に成長を加速しています。主要なパワー半導体メーカー各社は生産体制強化に向けた投資を活発化しており、直近でも多くの計画が発表されました。
フランスの市場調査会社Yole Developpement が2022年3月に発表したデータによると、SiCパワーデバイス市場の市場規模は、2021年の10億9000万米ドルから2027年には62億9700万ドルと、年平均成長率(CAGR)34%という急成長を遂げることが予想されています。同市場を用途別にみると、その大半が車載向けです。2018年にTeslaが電気自動車(EV)、「Model 3」のトラクションモーター用インバーターにSTMicroelectronics(以下、ST)のSiCデバイスを採用したのを皮切りに、海外自動車メーカーを中心にSiC採用が加速してきたことが大きな要因で、市場全体における車載用途のシェアは2021年の時点で約62%(6億8500万米ドル)となっており、2027年には約79%(49億8600万米ドル)にまで達する見込みです。
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