地域別では、アジア(ISSCCではFE[Far East]と表記される)が前回の99件から129件と大幅増となった。一方で北米は30件減少し、欧州は2件減少した。なお、アジアには、日本、韓国、台湾、中国、マカオ、香港、シンガポール、インドが含まれる。記者説明会で宮地氏は「中国からの論文が大幅に増加し、北米を抜いて世界最大になった。これは今までには見られなかった傾向だ。中国が、非常に強力な研究体制を構築していることが分かる」と述べた。
さらに、この傾向について「米中貿易摩擦が関係しているのか」という質問が出たが、ISSCC ITPC Far East Regional Subcommitteeは「現在のところ、そのような情報は確認されていない。中国の投稿論文数は大きく変わっていないが採択率が向上しており、論文の質が高まっていることが分かっている」との見解を示している。
アジアでは特に、デジタルプロセッサ、イメージセンサー、メモリ、データコンバーター、GaNパワーコンバーター、RF周波数生成などの分野に強い。これらのセッションでは、アジアからの論文発表が75%以上を占めるという。
日本からは10件の論文が採択された。東工大から4件、ソニーセミコンダクタソリューションズから2件、大阪大学から2件、ルネサス エレクトロニクスから1件、半導体エネルギー研究所から1件、発表される。
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