Rapidusと、RISC-VプロセッサおよびAI(人工知能)チップを手掛けるTenstorrentが、2nmプロセスベースのAIエッジデバイス領域での半導体IPに関するパートナーシップに関して合意した。Tenstorrentは、「Rapidusとの技術提携を通じて、進化し続けるデジタル社会のニーズに応える最先端デバイスの開発を加速させる」としている。
Rapidusと、RISC-VプロセッサおよびAI(人工知能)チップを手掛けるTenstorrentは2023年11月17日、2nmプロセスベースのAIエッジデバイス領域での半導体IP(Intellectual Property)に関するパートナーシップに関して合意したと発表した。Tenstorrentは、「Rapidusとの技術提携を通じて、進化し続けるデジタル社会のニーズに応える最先端デバイスの開発を加速させる」としている。
Tenstorrentは、AMDやApple、Intelなどでプロセッサの開発を手掛けてきた著名なチップ設計者アーキテクトのJim Keller氏がCEO(最高経営責任者)を務めるカナダの新興企業で、AIアクセラレーターをチップ単体あるいはPCIeカードやサーバなどのシステムとして販売する他、RISC-Vプロセッサの設計IPや、AIアクセラレーター/RISC-Vプロセッサを組み合わせたチップレットの設計IPを提供している。
Tenstorrentは、カナダ・トロントに本社を置き、米国テキサス州オースティンおよびシリコンバレーやセルビアのベオグラード、インドのバンガロール、そして東京(2023年1月設立)に拠点を設置するなどグローバルに展開。FidelityやHyundai Motor Group、Samsung Electronics、Eclipse Ventures、Real Venturesなど多くの企業から支援も受けている。なお、2023年10月には、次世代AIチップレットの製造委託先にSamsung Foundryを選択したと発表している。
TenstorrentのCCO(最高顧客責任者)David Bennett氏は、「日本はTenstorrentにとっても、私個人にとっても非常に重要だ。当社は現在、アジア太平洋地域の顧客とともに大きな勢いに乗っている。我々は、日本が半導体技術における卓越した遺産と素晴らしいエンジニアリングの人材基盤を活用するために、大胆かつ積極的な動きを見せていることに期待を寄せている」と述べている。
Rapidus社長の小池淳義氏は、「私たちは共にユニークなスタートアップ企業であり、この提携がAIに基づく大きなイノベーションにつながると確信している」とコメントしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.