TOPPANは、シンガポールに高密度半導体パッケージ「FC-BGA」基板の生産拠点を新設する。新工場は2026年末に稼働予定。これによって、FC-BGA基板の製造は新潟工場との2拠点体制となり、生産能力の拡大とさらなる安定供給が可能となる。
TOPPANは2024年3月、シンガポールに高密度半導体パッケージ「FC-BGA」基板の生産拠点を新設すると発表した。新工場は2026年末に稼働予定。これによって、FC-BGA基板の製造は新潟工場との2拠点体制となり、生産能力の拡大とさらなる安定供給が可能となる。
TOPPANは、シンガポールへの工場開設に向けて、現地法人「Advanced Substrate Technologies」を設立した。新工場は延べ床面積が9万5000m2。新工場稼働によってTOPPANは2027年度までに、FC-BGAの生産能力を2022年度に比べ2.5倍以上とする計画だ。
新工場には、新潟工場で培ってきた基板製造ノウハウや最先端の自動化ラインを導入する。なお、新工場の設立に関して、シンガポール経済開発庁やブロードコムの支援を受ける。
同社は現在、新潟工場でFC-BGA基板の生産能力を拡大している。しかし、パッケージ基板の大型化によって製造負荷が高まっていることに加え、今後の需要増に対応するためにはさらなる生産能力の拡大が不可欠と判断。複数の製造拠点を設けることによる安定した供給体制の確立、という観点からもシンガポールへの工場進出を決めた。
同社は、微細加工技術とビルドアップ配線板技術を用い、独自の超高密度配線構造を持つFC-BGA基板を開発。高性能PCやゲーム機向けのMPUあるいはGPU、サーバやAI(人工知能)、ネットワーク機器向け高性能CPUなどに採用されている。
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