在庫量は、自社在庫、チャネル在庫ともに第2四半期は増加した。自社在庫については、40nmプロセス採用マイコンを中心に加工済みウエハーを補完しておく「ダイバンク」の拡充によって増加している。第3四半期については、自社在庫についてはダイバンク拡充影響で引き続き増加するが、チャネル在庫は産業/インフラ/IoT向けで調整を図り減少させる計画になっている。
前工程工場の稼働率は、夏期休暇に備えた前倒し生産で第2四半期は第1四半期から上昇したものの、第3四半期は夏期休暇や産業向けを中心に調整に踏み切るため大きく下がる見通しだ。
同日発表した2024年12月期第3四半期(2024年7〜9月3カ月間)業績予想(Non-GAAPベース)は、売上高3480億円±75億円で、前年同期、前四半期ともに下回る見込み。営業利益率は27.5%と、工場稼働率の低下などで、前年同期から7.4ポイント悪化する見通しになっている。
柴田氏は、「第2四半期業績、第3四半期業績予想ともに、落胆させる内容になった。しっかり体制を立て直して、成長のスピードを落とさず、歯を食いしばって投資していく。第3四半期はトップラインを下げてでも調整し、軌道修正していく」とした。
なお、2024年2月に発表したPCB(プリント基板)設計ソフトウェアなどを手掛けるAltiumの買収については、買収完了に必要な規制当局の最終承認を2024年7月1日付で取得済みで、早ければ2024年8月1日に買収を完了するとの見通しも明らかにした。
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