そしてことし(2024年)、「フューチャーメモリアンドストレージ(FMS:Future Memory and Storage)」に名称を変更したFMSは「Lifetime Achievement Award(生涯功績賞)」を、東芝(当時)で3次元NANDフラッシュメモリ(3D NAND)技術「BiCS-FLASH」を開発した5人の技術者に授与した。
3D NANDフラッシュメモリの開発には、東芝でDRAM開発に従事していた技術者が多く携わった。同社が汎用DRAM事業からの撤退を決めたため、大量のDRAM技術者が他部門に異動した。2000年〜2001年ころのことだ。
DRAMのメモリセルは1990年代に立体化しており、選択トランジスタとキャパシタを縦にレイアウトする構造は製品として確立していた。このため、フラッシュメモリのセルを縦に積み重ねて記憶密度を高める手法は、比較的素直に出てきたという。
(次回に続く)
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