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MLCC製造で用いた使用済みPETフィルムを「部品に転用」複合機やプリンター向けに再生

京セラドキュメントソリューションズは、京セラが積層セラミックチップコンデンサー(MLCC)の製造工程で用いた廃棄予定のPETフィルムを、複合機やプリンターの部品にアップサイクルするための技術を確立した。

» 2024年10月21日 13時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

再生材の使用率を製品1台当たり最大50%へ

 京セラドキュメントソリューションズは2024年10月、京セラが積層セラミックチップコンデンサー(MLCC)の製造工程で用いた廃棄予定のPETフィルムを、複合機やプリンターの部品にアップサイクルするための技術を確立したと発表した。

 MLCCの生産工程で用いた使用済みPETフィルムはこれまで、産業廃棄物として焼却処理されてきた。この時に排出されるCO2の量は年間約5500トンに達するという。そこで京セラドキュメントソリューションズは、京セラの電子部品事業本部と協力し、廃棄予定のPETフィルムをリサイクルPET材料にして、アップサイクルするための技術開発に取り組んだ。

 今回、アップサイクル技術を確立したことで、PETフィルムを廃棄することなく複合機やプリンターに用いるトナーコンテナなどへ生まれ変わらせることが可能となった。今後は、内部部品や外装部品にも転用し、再生材の使用率を製品1台当たり50%まで高めていく計画である。

開発したアップサイクルのイメージ 開発したアップサイクルのイメージ[クリックで拡大] 出所:京セラドキュメントソリューションズ

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