GlobalFoundries(GF)が、米国ニューヨーク州の既存製造施設内に、米国製チップの先進パッケージングおよびテストを行う新センターを設立する。AIや自動車、航空宇宙/防衛および通信などの重要な最終市場で必要とされるシリコンフォトニクス製品などに対応する。
GlobalFoundries(GF)は2025年1月17日(米国時間)、米国ニューヨーク州マルタの既存製造施設内に、米国製チップの先進パッケージングおよびテストを行う新センターを設立すると発表した。AIや自動車、航空宇宙/防衛および通信などの重要な最終市場で必要とされるシリコンフォトニクス製品などに対応。GFは「半導体の製造、加工、パッケージングおよびテストを全て米国内で安全に行えるようにすることを目指す」と述べている。
新設する「ニューヨーク先進パッケージング&フォトニクスセンター」は、同社の先進パッケージング能力を拡張し、GFのニューヨーク工場で製造されたチップを「エンドツーエンドの米国ベースのソリューション」として顧客に提供することを目的としている。同施設では、AIや自動車、航空宇宙/防衛および通信などの重要な最終市場で必要とされる、GFのシリコンフォトニクスおよびその他「必須チップ」の需要拡大に対応する。
近年、AI分野が急速に成長し、データセンターやエッジデバイスにおける電力、帯域幅、密度の要件を満たすために、シリコンフォトニクスや3D、ヘテロジニアスインテグレーション(HI)チップ採用が加速。また、シリコンフォトニクスチップは、自動車、通信、レーダー、その他の重要なインフラアプリケーションにおける消費電力と性能のニーズにも対応できる。GFは新施設において、こうした需要の高まりに対応するとしている。
具体的には下記の機能を提供予定だ。
GFのCEOであるThomas Caulfield氏は「新センターは、サプライチェーンにおける地理的多様性の拡大や、当社のシリコンフォトニクス、トラステッド、3D/HI製品向けの先進パッケージングソリューションの追加サポートを求める顧客の声に直接応えるものだ」と述べている。
投資総額は5億7500万米ドルで、さらに今後10年以上にわたって研究開発に1億8600万米ドルを追加投資する予定。これらの取り組みによって今後5年でニューヨーク州において約100人の雇用を創出する見込みだとしている。なお、同センターには米国商務省およびニューヨーク州政府が助成金を提供する。
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