入力電圧レンジは2kおよび3kVA品が1相85〜265Vac/3相170〜265Vac/3相342〜528Vac。6kおよび9kVA品が3相170〜265Vac/3相342〜528Vac、出力電圧レンジはAC出力電圧が0〜350Vacと幅広く対応。また、GENESYS ACシリーズではそれぞれより多機能化した「PRO」モデルも用意していて、PROモデルでは動作モードがACモードのほか、DCモードおよびAC+DCモードも対応。DC出力電圧0〜±500VdcでDC出力も可能となっている。
このほか「より幅広い顧客に利用してもらうことをコンセプトに開発した」ことから、一般的なHigh/Lowのダブルレンジ方式ではなく、出力切替不要なシングルレンジ方式を採用し定格電圧/定格電流に規制なく出力可能となった点や、正弦波だけでなく矩形波、三角波にも対応している点、通信インタフェースは標準で絶縁アナログ、USB、RS232/RS485およびLAN(LXI)に対応(オプションでGPIBも)している点などを特長として挙げている。
GENESYS ACシリーズの製品仕様をまとめたのが下図だ。出力周波数はGENESYS ACシリーズが16〜1200Hz、PROシリーズが16〜1200Hzまたは16〜5000Hz(オプション)となっている。なお、6kおよび9kVA品は、2kおよび3kVA品の3台並列を基準としたモデルで、単相交流出力の他、三相交流出力が可能だ。価格はいずれもオープン価格としている(なおPROは通常モデルの2、3割増程度だという)
また、別売りのケーブルによって複数台を並列接続(現状は2kおよび3kVA品による組み合わせのみ)することで、容量の拡張や三相交流システムの構築が可能になるという。
この他、操作はアナログ信号やシリアル通信に加えタッチパネル操作も対応し、言語も英語や日本語、フランス語、ドイツ語など7か国語への変換が可能なほか、PCから遠隔操作で電源を制御できるソフトウェアを用意している点なども特長だ。
TDKは設備/装置の省スペース化を実現する「世界最小級」のサイズかつ、世界標準で設計/認証された製品という強みおよび、世界各国に20以上の営業拠点を置くグローバルサポート体制などを武器に、インバーター、モーターなどの車載電装部品関連の試験といった自動車分野のほか、航空/船舶、白物家電/AV機器および大学/研究開発機関などの幅広い市場をターゲットに展開していく。
市場においては後発スタートとなるが、貸し出し評価の提案を推進することでカタログ値では見えない使用環境への適合性を顧客へ示し、競合品から同社製品への切り替えを狙う。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.