ルネサス エレクトロニクスは、窒化ガリウム(GaN)電源ソリューションを用意し、NVIDIAが提唱する800V直流電源アーキテクチャに対応していくと発表した。
ルネサス エレクトロニクスは2025年10月、窒化ガリウム(GaN)電源ソリューションを用意し、NVIDIAが提唱する800V直流電源アーキテクチャに対応していくと発表した。
AI処理の需要が急拡大するデータセンターでは、電力消費が数百メガワット規模に達している。このため、データセンターの電力供給網を構築するに当たっては、高いエネルギー変換効率や柔軟な拡張性が求められている。ここで注目されているのが、高速スイッチングや低損失、優れた熱特性といった特長があるGaNなどのワイドバンドギャップ半導体だ。
ルネサスが提供するGaN電源ソリューションは、動作電圧が48〜400Vと幅広い。これを複数個用いれば、最大800Vまでのスタック構成が可能になる。これにより、効率と電力密度が高いDC-DC変換を実現できるという。LLC直流トランス(LLC DCX)トポロジーに基づくDC-DCコンバーターの変換効率は最大98%だという。
AC-DCフロントエンドでは、ルネサスが提供する双方向GaNスイッチを用いることで、整流回路の設計を簡素化でき、電力密度を向上できる。さらに、MOSFETやドライバーIC、コントローラーを組み合わせれば、より高性能なDC-DCコンバーターを設計できるという。
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