次にSoC(GPUあるいはAIプロセッサ)とHBMをインターポーザー(中間基板)に搭載するタイプの先進パッケージ(CoWoSなど)で、SoCとHBMの発熱をどのように逃がすかを考える。
熱の伝わりにくさを定量的に表記する指標は通常、「熱抵抗(℃/W)」である。消費電力(W)当たりの温度上昇(℃)を意味する。単位面積当たりの熱抵抗(平方mm・℃/W)も良く使われる。
放熱設計では例えばCoWoSを構成する部品・材料の熱抵抗と消費電力から、温度上昇を見積もる。見積もりには、発熱源であるCoWoSのシリコンが有する熱抵抗とシリコンの消費電力、シリコン表面と金属リッド(フタ)をつなぐ熱伝導材料(TIM:Thermal Interface Material)の熱抵抗(TIM1の熱抵抗)、金属リッドの熱抵抗、金属リッドと冷却器(クーラー)をつなぐTIM2の熱抵抗、冷却器の熱抵抗を使う。
放熱設計の基本は、シリコンのpn接合温度を一定値(標準的には70℃)以下に抑えることだ。冷却器の表面、すなわち周囲環境の温度(環境温度)を25℃と仮定すると、許容可能な温度差(温度上昇)は45℃となる。実際には環境温度を20℃以下と低くし、許容できる温度上昇を50℃以上に拡大することが少なくない。
(後編に続く)
⇒「福田昭のデバイス通信」連載バックナンバー一覧
AI/HPCシステムのメモリ/ストレージ階層とHBMの高性能化
先進パッケージのシステム・製造協調最適化(STCO)
インターポーザに複数のシリコンダイを近接して並べる2.5次元集積化
複数のミニダイ(チップレット)を1つのパッケージに収容する
AIサーバの高性能化に不可欠となった先進パッケージング技術
メモリとストレージの動向を示す11個のキーワード(前編)Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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