ボッシュは、同社として第3世代となる炭化ケイ素(SiC)チップを開発し、サンプル出荷を始めた。従来品に比べ性能を20%向上させつつ、チップサイズの小型化を図った。製造能力も強化し、ドイツと米国の製造拠点で数十億ユーロを投資する。
ボッシュは2026年4月、同社として第3世代となる炭化ケイ素(SiC)チップを開発し、サンプル出荷を始めたと発表した。従来品に比べ性能を20%向上しつつ、チップサイズの小型化を図った。製造能力も強化し、ドイツと米国の製造拠点で数十億ユーロを投資する。
SiC半導体は、従来のシリコン半導体に比べ効率的なスイッチング動作が行え、エネルギー損失を抑えることができる。このため、電気自動車の航続距離を延ばすための重要なデバイスといわれている。
ボッシュは2021年に第1世代となるSiC半導体の生産を開始。これまでに全世界で6000万個以上のSiC半導体を出荷してきた。同社の強みは、「ボッシュプロセス」と呼ばれる独自のエッチングプロセスだ。高い精度で垂直構造を形成できる。この技術を応用することでチップの小型化と高性能化が可能となる。
第3世代のSiCチップもこれらの技術を活用することで、性能をさらに向上させるとともに、チップサイズの小型化を実現した。この結果、ウエハー1枚からのチップ収量を増やすことができ、コスト効率が向上するという。
ボッシュは新製品の開発と同時に、製造能力も拡大してきた。ドイツ・ロイトリンゲンにあるウエハー製造工場では、200mmウエハーを用いて第3世代SiCチップの開発と製造を行っている。2025年初めには米国・ローズビルにおいて、SiC半導体製造向けの第2工場を取得。19億ユーロを追加投資し生産に必要な設備を導入している。2026年中には最初のSiC半導体を出荷する予定で、中期的には、SiCパワー半導体の製造能力を数億個規模となるまで拡大していく計画である。
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