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» 2011年12月07日 08時00分 公開

環境発電の導入促す風穴となるか、大手建設会社が積極採用を表明エネルギー技術 エネルギーハーベスティング(2/2 ページ)

[前川慎光,EE Times Japan]
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 一方の村田製作所は、微弱なエネルギーを環境から抽出するデバイス(ハーベスタ)の事業拡大が見込める。今回使うスイッチシステムを構成するハーベスタや無線チップは、村田製作所の製品ではなく、ドイツに本社を構えるEnOceanの品種である(関連記事日本市場へ攻勢かけるEnOcean社、欧州や米国市場での実績を訴求)。

 とは言え、EnOceanの無線チップに帯域通過フィルタ(BPF)やバランを追加した無線通信モジュールを村田製作所が製品化していることに加え、将来的には自社開発のさまざまなハーベスタやセンサーを納入できる可能性がある。同社は、振動を電気エネルギーに変換するエレクトレットや、圧力を電気エネルギーに変換する圧電変換デバイス、熱をエネルギー源に使う熱電発電デバイスを自社で開発しており、新規事業として立ち上げているところだった。

日本の様子見の雰囲気は変わるか

 現在、エネルギーハーベスティング技術を採用した空調/照明制御スイッチシステムは、欧州や米国を中心に急速に採用が広がっている。ただ、欧州や米国の動きとは対照的に、日本ではほとんど採用が進んでいなかった(関連記事センサーネットに不可欠な環境発電技術、実用化の準備が着々進む)。

 その最大の理由は、大手の建設会社や不動産会社、建築設計会社、住宅メーカーといった企業が導入にそこまで積極的ではなかったことだ。興味はあるものの、様子見という企業がほとんどだった。今回、戸田建設がエネルギーハーベスティング技術に積極的な姿勢を表明したことで、業界全体に漂う様子見の雰囲気が変わる可能性がある。

 現時点では、スイッチ自体の価格が高いことや、エネルギーハーベスティングに対応したスイッチを製品化しているのがほとんど海外企業であるといった課題もあるが、これらも大きな障壁とはならない見通しだ。「1つのエネルギーハーベスティング対応スイッチで複数の照明を制御するグループ制御を導入すれば、既存のスイッチとの価格差を縮められる」(戸田建設)。エネルギーハーベスティングに対応したスイッチを供給する国内企業は未定だが、戸田建設と村田製作所を軸にビジネス形態の検討を進める。

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