あらゆるモノにIPアドレスが与えられ、人間をさまざまな形で支援する。そんな「モノのインターネット」は、私たちの生活を一変させるだろう。
全ての電球にIPアドレスを、「賢い照明」の実現に向けた半導体ソリューションをNXPが発表
エレクトロニクスに有機物を利用することで、低コストで生分解性のある回路を実現できるかもしれない。残念ながら、現時点では高性能の回路を実現できるとは見られていないが、RFIDやNFC(Near Field Communication)の分野では既に開発が始まっている。
NFCを利用できる携帯電話機が世界的に増えている。電子マネーによる決済サービスの体制が整い、2012年は携帯電話機が財布代わりに使用される機会が増えるかもしれない。NFCの用途は、支払い機能の他にも、ビルへのアクセスや駐車料金の支払いなど、より幅広い分野へと広がっている。
プリンテッドエレクトロニクス(印刷エレクトロニクス)は、プラスチックエレクトロニクスと技術的に近いものがある。特に、リールツーリール工法やインクジェット印刷を活用して低コストを実現するという点は非常に似ている。
例えば、食品包装用フィルムにプリンテッドエレクトロニクスを適用したとしよう。あなたがその食品を消費すると、フィルムが冷蔵庫と通信し、自動的にその食品を追加注文してくれるようなシステムが実現するかもしれない。
印刷エレクトロニクスの弱点を改善、ポリマーの導電性回復に成功
エネルギーハーベスティング(環境発電)はさまざまな手法が提案されており、「マイクロ」オーダーや「ナノ」オーダーの電力を発生させることが可能になっている。一方で、電力を消費する負荷側も、mA(ミリアンペア)ではなくμA(マイクロアンペア)の低いエネルギーで十分に動作するものが登場しており、エネルギーハーベスティングで生成した電力だけで自律的に稼働できるシステムが実現間近だ。ただし、システムがエネルギーを完全には自給できないという場合も、私たちにはエネルギーの無駄遣いを防ぐ責任があるのではないだろうか。
厳密に言えば、エネルギーは消費によって無くなるのではなく、形態が変わるだけである。それでも、電池の使用を最小限に抑えたり、電池交換や充電までの間隔を延ばしたりする技術は、いつの時代にも不可欠なのである。
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