IT&エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2012」の開催概要説明会が開催。デジタル家電を主軸とした昨年までの方向性を改め、「スマート化」へ変更。IEEEの国際会議も併催するなど「脱・デジタル家電ショー」を目指す。
最先端ITとエレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2012」が千葉・幕張メッセを会場に2012年10月2〜6日(2日は特別招待日)の5日間で実施される。主催はCEATEC JAPAN実施協議会(情報通信ネットワーク産業協会、電子情報技術産業協会、コンピュータソフトウェア協会の3団体で構成)。2012年7月19日、東京都内でCEATEC JAPAN 2012の開催概要説明会が行われた。
「Smart Innovation ― 豊かな暮らしと社会の創造」をテーマに開催される今回のCEATECは、デジタル家電を主軸とした前回までのステージ構成から、生活から社会システム全般にわたる「スマート化」へと方向性を変更。会場構成を2ステージに集約し、ステージ名称を「ライフ&ソサエティステージ」と「キーテクノロジーステージ(半導体・デバイス、電子部品、電池・原材料・装置の3ゾーンで構成)」に変更した。また注目分野として「モビリティ」「エネルギー」「医療・ヘルスケア」にスポットを当て、特別企画やカンファレンスなどを展開する。
主催者を代表してあいさつに立った情報通信ネットワーク産業協会 専務理事の大木一夫氏は「世界的な経済不況や歴史的な円高、電力不足の懸念など、産業全体を取り巻く状況は依然として厳しい。その中で“スマート化”という新しい流れが生まれ、IT・エレクトロニクス産業とエネルギー/医療/ヘルスケア/農業/住宅/自動車産業とが融合して、新しい市場を作り出すことが期待されている。今回のCEATECのテーマは、この新しい流れを受けたもの。IT・エレクトロニクスの技術革新が、われわれの暮らしや社会全体を快適にする(スマート化)ということを、CEATECが提案していく」と語った。
今回のCEATECでは、新しい試みとしてIEEE Consumer Electronics Societyが主催するGCCE 2012(The 1st IEEE Global Conference on Consumer Electronics 2012)が併催される。米国のInternational CES(Consumer Electronics Show)や欧州のIFAなど国際的な展示会ではIEEEの国際会議が併催されてきたが、CEATECもGCCEの開催でこれらの展示会に肩を並べるかたちとなる。
昨年のCEATECから始まった自動車業界とエレクトロニクス業界の連携では「Smart Mobility Innovation 2012 〜Team Technology Japan〜」と題した特別企画展が併催される。展示内容は、EV/HEV/PHV/FCVといった次世代自動車をはじめITSやテレマティクスなど自動車向け各種ICTソリューション、車載システム/モジュール、組み込みソフトウェアなど多岐にわたる。
また、CEATECで初めて公開される新技術や新製品発表の場として「新技術・新製品セミナー」を新設。「今まで会場の各出展社ブースでしか見られなかった“世界初公開”の新技術を、まとめて見ることができる」(主催者)。
キーノートスピーチには三菱電機取締役会長の下村節宏氏やソニー取締役代表執行役副会長の中鉢良治氏、オービックビジネスコンサルタント代表取締役社長の和田成史氏などの講演が予定されているほか、CEATECと併催されるGCCE 2012との共同基調講演としてSamsung Electronics バイスプレジデントのGab Soo Han氏によるゲストスピーチが行われるという。
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