Acerは、MicrosoftのOS「Windows RT」を搭載したタブレット端末の発売を延期した。同OSを搭載するMicrosoftのタブレット端末「Surface」に対する評価が分かれていることから、Windows RTタブレットの発売に慎重になっているようだ。
台湾のPCメーカーAcerは、MicrosoftのOS「Windows RT」を搭載したタブレット端末の発売を延期したもようだ。ロイター通信が報じている。Windows RTは、Windowsとしては初となる英ARMのプロセッサに対応したOSである。
ロイター通信の報道によると、Acerは当初、ARMベースのLSIとWindows RTを搭載したタブレット端末を2013年初頭に発売することを計画していた。しかし、Microsoftのタブレット端末「Surface」の売れ行きを確認するために、早くても2013年第2四半期まで発売を延期することに決めたという。
ロイター通信は、Acerのコーポレートプレジデントを務めるJim Wong氏のコメントを引用した上で、「Acerは、Surfaceに対する評価が分かれている現状を踏まえて、以前より慎重になっている」と伝えている。
Windows RTは、Windowsとしては初めて、Intelのx86以外のアーキテクチャを採用したプロセッサをサポートしている。Acerに限らず、PC/タブレット端末のメーカーは、このWindows RTを搭載した製品の成否に注目しているはずだ。また、Texas InstrumentsやNVIDIA、Qualcommなど、ARMプロセッサを搭載したLSIのメーカーも、その動向を注視しているであろう。
ちなみに、MicrosoftのCEO(最高経営責任者)を務めるSteve Ballmer氏は、同社が2012年10月26日に発売したWindows 8(アップグレード版)の販売数が400万本以上に達したことを同月30日に明らかにしている。報道によれば、Ballmer氏は「発売直後の時点で見ると、Windows 7と比べて、Windows 8に対する需要は大きい」と述べたという。
【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】
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