米国における2012年第4四半期の携帯電話販売台数で、Appleが初めて首位の座を獲得した。同社の「iPhone」の出荷台数は米国内で1770万台に上り、米国市場で34%のシェアを獲得したことになる。これにより、2008年以来、首位の座を守ってきたSamsung Electronicsは第2位に陥落した。
米国における2012年第4四半期の携帯電話販売台数で、Appleが初めて首位の座を獲得した。市場調査会社のStrategy Analytics(以下、SA)が発表した。
SAによれば、Appleの「iPhone」の出荷台数は米国で2012年第4四半期に1770万台に達した。これは、米国市場で34%のシェアを獲得したことに相当するという。SAはその要因として、「App Store」などで構成されるiPhoneのエコシステムに対する人気の高さや、通信事業者からの販売奨励金の多さ、最新スマートフォン「iPhone 5」の販売地域の多さなどを挙げている。
ワイヤレス機器に関するSAのリポートによると、米国市場における2012年第4四半期の携帯電話機の出荷総数は、前年同期比で4%増となる5200万台に達したという。SAは、出荷台数が伸びた要因を、「3G(第3世代)/4Gスマートフォンに対する米国の消費者の需要が大きかったため」と説明している。
SAによれば、米国の携帯電話機市場は、2012年第4四半期には成長を示したが、2012年第1〜第3四半期には16%縮小していた。縮小の要因としては、世界経済の先行きが不透明であったことや、通信事業者のアップグレードポリシーが厳しくなったことなどが挙げられるという。結果として、米国における携帯電話機の出荷台数は、2011年には1億8680万台だったが、2012年にはその11%減となる1億6690万台となった。
SAは、Samsung Electronicsの業績も明らかにしている。米国における2012年第4四半期の同社携帯電話機の出荷台数は1680万台だったという。Samsungの市場シェアは、2011年第4四半期の27%から5%増加して、32%となった。しかし、2008年以来、守ってきた首位の座を2012年第4四半期にAppleに明け渡したことになる。
なお、LG Electronicsは、出荷台数が約470万台、市場シェアが約9%で、引き続き米国で第3位の座を維持している。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
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